国が高校生の留学を応援する「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の奨学生として高校1年生の時にニュージーランドに約3週間留学した田中茉莉子さん(岡山・金光学園高校2年)に留学に関心のある高校生へのメッセージを寄せてもらいました。

受入先の幼稚園で園児の「おしごと」をお手伝いしている様子。モンテッソーリ教育では園児が特別な教具を使ってする遊びを「おしごと」といいます。園児はそれぞれ自分がしたい「おしごと」を自分から選んでやります

語学、スポーツ、芸術…留学の目的はそれぞれ

私は、高校生の間に留学することを強くお勧めします。それは、高校生は、自分の将来の夢や目標を定めて、努力し始める時期だからです。そして、高校生のパワーは無限大だとトビタテ生の一員となって気づきました。

私の夢は「モンテッソーリ教育の幼稚園を日本でつくること」です。それはとても大きな夢です。高校生の間にトビタテ!留学JAPANでニュージーランドに22日間留学して夢に一歩近づけました。

私はモンテッソーリ教育という幼児教育を学びに留学しましたが、他のトビタテ生は語学留学をはじめ、スポーツや芸術、建築など、様々な学ぶ目的があり、留学のテーマは一人一人違ったものでした。トビタテ生と話しあう中で、高校生は自分の夢の持ちようとそれを叶えようと頑張る努力次第でどこまでも成長できるということに気付きました。そして、留学後も、たくさんのことに挑戦するたびに新しい力や自信が付くように感じます。私はこの留学後、いくつかの留学プログラムに応募しました。残念ながら2次試験で一歩力及ばなかったものもありましたが、今年の夏休みに日本ユネスコ協会連盟主催の高校生カンボジアスタディーツアーの一員に選ばれました。書類や面接の準備で留学の経験をもとに自分の考えをアウトプットする機会や、現地に行って人と交流するときには、そのたびに自分が成長していくのを感じました。

幼稚園で「桃太郎」を英語で読み聞かせました

事前の準備と事後の振り返りが大事

そして実際に留学して感じるのは、事前の準備と事後のフィードバック(振り返り)が大切だということです。

留学前は気持ちの準備が何よりも大事です。

(1)どんな留学にしたいか

(2)留学先で何を学んできたいか

(3)将来にどう活かしたいか

この3点を踏まえて、納得できる留学にすることが大切だと思います。留学中にできることは限られています。それでも今に活きる経験ができたのは、事前の準備のおかげだと思います。

幼稚園で風呂敷を実演して見せた。他にも、畳やカブトガニ(私の住んでいる町で有名な生き物)について、紙芝居形式でプレゼン(畳は本物を持参)しました

留学後のフィードバックでは

(1)何を学んできたか

(2)自分に何が足りなかったか

(3)これから何をしていくか

この3点を考え、夢に近づくために今後の自分の目標を立てることが大切です。「留学する」ということが重要なのではなく、留学で得たことを「将来の夢にどう生かすか」が大切だと実際に留学して気づきました。留学の経験は日々の学校生活でも生きてきます。私はこの留学で挑戦することの大切さを学びました。これからもいろいろなことにチャレンジしていきたいです。

トビタテ留学ジャパンでは、書類審査、面接の準備や研修で、自分と向き合う機会をたっぷり与えてくれ、何度も声に出していろいろな人に聞いてもらえます。自信もつくし、周りの目標も知ることができ、切磋琢磨できる良い環境です。

日本人の誇りをもってグローバルに活躍したい

私はニュージーランドで、その国民性に触れ強く感動しました。ニュージーランドは多国籍国家ですが、国を挙げて多様性を尊重しています。そして自分のルーツを愛し、何よりも、自分はニュージーランド人だ、ということにとても誇りを持っていました。それをみて、私も日本人であるということを忘れず誇りに思いながら、グローバルに活躍したいです。みなさんも大きな夢を持って、たくさんの人に語って、夢を自分のものにしていって下さい。応援しています。