高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q. 自分に合った問題集の選び方、使い方は?

 

A. 解説が詳しいものを選び、自力で解けるように。

難しすぎず、広い範囲を網羅したものを

問題集を選ぶときは、解説が詳しく、「難しくない問題がたくさん載っているもの」を選びましょう。問題集は難度の高さよりも、よく出題されるポイントを網羅していることが重要です。自分のレベルに合っていない難しいものを選ぶと、解けない問題ばかりで知識が定着せず、時間のムダになってしまうので注意してください。

白黒のシンプルなものがよいか、カラーのものがよいかは個人の好みもあるので、書店でいくつかの問題集を見比べて解きやすそうだと感じたものを選ぶとよいでしょう。

直接書き込まずにノートに解く

解けない問題があるときは、解答・解説を読み、どうしてそのような解き方になるのかを理解しましょう。そして、その問題を何も見ずに自力で解けるようにしておくことが大切です。解けなかった問題に繰り返し取り組めるように、問題集は書き込み式のものであっても直接書き込まずに、ノートに解くことをおすすめします。

教科ごとのポイントを意識して

成績を伸ばすには、やみくもに問題集を解くのではなく、教科ごとにおさえるべきポイントを意識して勉強することも重要です。

英語は単語の暗記を着実に進め、数学なら計算の仕方、国語なら文章の読み方を身につけることを意識しましょう。理科・社会も問題集の答えを丸暗記するのではなく、理科はさまざまな現象をイメージでとらえること、社会は大きな枠組みや流れをつかむことを心掛けてください。

船登惟希(ふなと・よしあき)  東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。