ボンジョルノ! 私はイタリアのインターナショナルスクールに2年間留学中です。世界80カ国の生徒と生活する様子をお届けします。今回は、世界各地のダンスを披露した学校行事を紹介します。(高校生記者 一丸暖歌=3年)
平和を願う学校行事
国際平和の日を知っていますか? 国際連合によって毎年9月21日と定められている記念日で、世界各地で平和を願うイベントが開催されます。私の通う学校は、平和のための教育を理念に掲げているので「Peace One Day」というイベントを行い、この日を祝います。学校から30分ほど離れた中規模の都市・トリエステで、さまざまな企画を運営しました。
パレスチナ人とイスラエル人の生徒は、政府や民族間の対立を超えて仲が良いです。こうした私たちが日々学校で経験している「人と人との大切さ」を、地元の人に伝えることが目的です。
いろいろな国の「どっこいしょー」
中でも学校が一丸となって盛り上がったのがショーです。広場でジョージア、バルバドス、パキスタンなど、13の地域特有のダンスを披露しました。9月の初めから国籍や経験を問わず参加したい生徒が練習を積み重ねた成果であるのに加え、普段簡単に見られるものではないので、大勢の地元イタリア人観客で賑わいました。嬉しいことにソーラン節は「クールだ」と例年大好評。50人もの生徒で演じました。「どっこいしょー」と叫ぶ様子は圧巻の迫力。さまざまな国籍の生徒による掛け声を聞いて、日本の文化を共有できた嬉しさを、身をもって感じました。
踊りを通じて気付いたこと
最後は、生徒全員が踊ります。それぞれが民族衣装を着て国旗を振るので、普段はあまり意識することのない文化違いが強調されます。
しかし、目的はアイデンティティーの再確認ではありません。コロンビア人のルームメイトが「若者たちが、異なる価値観を持つ人同士が、違う文化の踊りを楽しみ、終始笑顔でふれあえた。違いを認めつつお互いに協力しようというメッセージがより伝わった」と振り返っていました。私もそれに賛成です。
日本の文化祭や体育祭とは大分かけ離れた学校行事でしたが、少しでも様子が伝わっていたらうれしいです。それではまた次回まで、チャオ!