高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q.成績が上がる授業の復習のやり方は?

 

A.問題集を解き、気づいたことはノートに集約。

見て終わりではなく、問題を解く形式で

今、習っていることは、定期テスト前の2週間で集中的に復習すればよいので、「その日のうちに復習しなければ」と焦る必要はありません。ただし、成績を上げるには、ノートやプリントなどを見て終わりにするのではなく、実際に問題を解く形式で復習することを心掛けましょう。

気づいたことは全てノートに書き込む

効率よく復習するには、まず問題集の問題を解いてみて、分からない問題があればすぐに解説を読みます。そして解き方を理解したら、もう一度何も見ないで解けるかを確認しましょう。解説を読んでも分からないときはノートを見直し、「こういうことだったのか」という気づきがあれば、それをノートに書き込みます。気づいたことは全てノートに集約しておくと、つまずいたときはノートを見直せばよいので効率よく復習ができます。

前回の定期テスト範囲までの問題演習を

テスト前を除く、普段の日の復習としては、前回の定期テストまでに習った範囲の問題演習に取り組むのがよいでしょう。その日の授業で習ったことの類題を解くだけだと飽きてしまうこともありますが、少し前に習ったことを復習すれば、忘れかけていたことを思い出して知識がより定着しやすくなります。ただし、授業の内容がよく分からなくなってきたという場合は、わかっているところまで戻ってノートやプリントを見直したり、参考書を読み直したりして早めに疑問点を解決しておきましょう。

 

船登惟希(ふなと・よしあき)  東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。