勉強や部活、生徒会でくじけそうになることは誰でもあるはず。今年春に高校を卒業し、高校生新聞による表彰「高校生新聞社賞」を受賞した先輩に体験談を寄せてもらった。(敬称略)
真剣に話し合い、みるみる成長
生徒会本部役員としての自覚、責任が欠けている人が何人かいて、何度注意しても会長である私が誠意を表しても気づいてくれませんでした。涙が出るほど忙しい時期になっても分かってもらえなかったので、本部役員を集めて真剣に話し合いをしました。いつもとは違う雰囲気にすることによって話の内容がよく入ってくるようで、それからはみるみる成長してくれました。(埼玉・和光国際高校 吉川依里)
周りの意見とりいれ、うまく進んだ
(2年生2学期の文化祭で)私は科学部の部長をしていたのですが、どうしても後輩との意見のすれ違いでうまく実験などが進まないときがありました。それまでは「自分がこうするとよいだろう」と思い、行動をしていたのですが、もっと周りにも目をやって一緒に話し合い、周りの人の意見をたくさん取り入れたことで、自分が思いもつかなかった考えにたどりつき、物事がうまく進みました。(奈良・青翔高校科学部 潮田眞和)
弱い自分受け入れ、前に進めた
全国高校駅伝の前に足を故障しました。キャプテンとして走りで引っ張っていこうと思っていたのに走れない自分や、チームをうまくまとめられない自分、自分のすべてが嫌になり、好きだった走ることもすごく嫌いになりました。そんな中、先生に話を聴いてもらいアドバイスをもらったことで、走れない自分を受け入れられるようになりました。ありのままの自分を受け入れることで切り替えることができました。できない自分や弱い自分を嫌だと思わず受け入れることで、自分らしく前に進もうと思うようになりました。だから自分の力を信じることが大切だと思います。(広島・世羅高校 大西響)
友達と助言し合い、論文書き上げた
(卒業研究で)仮説を立てる、データを集める、執筆するといった研究するにあたって行ったことすべてが大変でした。特に、論文執筆の際に、考察・結論が思うように書けず「18000字の論文なんて絶対書けない」と思いました。
それでも何とか論文として書ききることができたのは、友達同士でアドバイスしあったり、論文の担当教員に相談したり、客観的な意見を参考にしたことで自分の研究をもう一度見つめなおすことができたからだと思います。論文執筆は個人作業のように思えますが、友達同士で研究の内容について指摘し合ったり、相談したりしたことで自分の論文を客観的に捉え打開策を見出すことができました。(兵庫・神戸大学附属中等教育学校 長野里音)
高校生新聞社賞とは
高校生活を通して、学業、文化・スポーツ、生徒会、ボランティアといった活動にひときわ努力を重ね、成長した生徒に贈る賞。高校3年生対象で、毎年秋に全国の高校から推薦を受け付ける。