第27回全国高校剣道選抜大会が3月27、28の両日、春日井市総合体育館(愛知)で開催された。男子は九州学院(熊本)が6連覇を果たした。
(文・写真 白井邦彦)=学年は開催時

九州学院は準決勝、決勝と続けて代表戦を制した

男子64校の頂点に立った九州学院。島原(長崎)との決勝は、女子と同じく代表戦延長にまでもつれ込んだ。この場面で、迷いなく主将の重黒木祐介(2年)を送り出した。

今大会に向けて秘策を講じたことはない。1日3時間半の練習では、1対27の相掛かり稽古や重りを体に巻きつけての練習、延々と続く跳躍素振りなどの名物練習はあるが、それは今に始まった話ではない。当たり前のことを当たり前に積み重ね、「日々是(これ)、剣道」を合言葉に練習以外の日常生活で、あいさつや礼儀を重んじてきただけだ。

自主練習で体力強化

強いて6連覇のキーポイントを挙げるなら「重黒木の成長」(米田敏朗監督)だった。重黒木は冬場の剣道練習の後、自主的にグラウンドをほぼ毎日20分ほど走って体力強化を図ってきた。「大会では1日に何試合も戦わなくてはいけない。体力をつけないと集中力も続かないし、勝てるものも勝てない。冬場の走り込みが今回の優勝につながったのかもしれません」

【TEAM DATA】
1911年創部。部員約30人。2014年から16年まで高校剣道の3大タイトル(選抜、玉竜旗、インターハイ)3冠を3年連続達成。