第27回全国高校剣道選抜大会が3月27、28の両日、春日井市総合体育館（愛知）で開催された。女子は中村学園女（福岡）が２連覇を果たした。
（文・写真 白井邦彦）＝学年は開催時

守谷（茨城）の大将・柿元冴月（１年）との代表戦を制した中村学園女の妹尾舞香

９分超の激闘制す

５人で決着がつかず、代表戦にまでもつれた女子決勝は、守谷（茨城）と中村学園女の顔合わせ。最後は中村学園女の主将・妹尾舞香（２年）が９分３秒にわたる激闘を面１本勝ちで制した。

「努力の上に花が咲く」という合言葉が示すように、厳しい練習で知られている。慣れているはずの妹尾でさえ、いまだに「練習は全部きつい」と話す。それは、練習環境にも多少は理由がある。

道場はなぎなた部とシェアしている。その関係で、週２日は使用できず、週１日は半面しか使えない。道場で練習ができないときは、筋力トレーニングや走り込みなどに取り組んでいる。道場が使える日は、その貴重な時間を有効に使うために、素振り、打ち込み
などの稽古を詰め込む傾向にある。 

厳しい掛かり稽古に耐え

妹尾が「最も厳しい」と話す練習は掛かり稽古だ。２人一組で、片方が絶え間なく技を繰り出す稽古で、上級者でも1分も行えば息が切れるほど激しい。「技術の習得はもちろん、気力と体力の向上が目的です。休憩を挟みながら多い日は30分以上もやるんです」と
妹尾は話す。厳しい稽古に耐えてきたからこそ、今回の２連覇があった。

 
【TEAM DATA】
1961年創部。部員13人（新３年生４人、新２年生８人、マネジャー１人）。全国高校総体（インターハイ）は2016年に初優勝し、翌年も優勝。高校選抜大会は今回の優勝で５度目。