世界中の高校生が情報処理の知識を競う第28回国際情報オリンピックが8月12日から19日までロシアのカザンで開催され、井上卓哉君(開成高校3年)と高谷悠太君(開成高校2年)が金メダルに輝いたほか、日本の二人が銀メダルをとり、日本代表の高校生全員がメダルを獲得した。高谷君は3年連続金メダルの快挙を果たした。
金2人、銀2人
大会には80カ国・地域から308人が参加。アルゴリズムの設計と実装を行う問題に1日5時間、二日間かけて挑んだ。日本は1994年から96年の3年間に代表生徒6人を派遣した後、9年間の中断を経て、2006年から毎年4人を派遣している。
金メダルは参加者の約8%、銀メダルは約17%、銅メダルは約25%に与えられる。日本代表の高谷君は一昨年、昨年に続く3年連続、井上君は昨年に続く2年連続の金メダル。川崎理玖君 (筑波大学附属駒場高校2年)と増田隆宏君(筑波大学附属駒場高校3年)が銀メダルで、日本代表は4人全員がメダルを獲得した。
3人が昨年大会でもメダル
井上君と高谷君、増田君は昨年の国際情報オリンピックカザフスタン大会で共に金メダルを獲得している。今年の国際数学オリンピックで、高谷君は日本唯一の金メダル、井上君は銅メダルを獲得するなど、活躍している。
高谷君は大会前の高校生新聞の取材に「数学的な解法を使ってプログラミングするのが情報五輪。僕にとっては(数学五輪と)頭の使い方が似ている。楽しんできたい」と話していた。増田君は「他のオリンピックと違って情報オリンピックは試験中に結果が分かってしまう。気負いはなるべく忘れて、大会そのものを楽しむことが結果につながると自分に言い聞かせている」と話していた。
日本代表は、昨年の国内大会「日本情報オリンピック」(参加者998人)の成績優秀者から代表候補が選ばれ、今年3月の春季トレーニング合宿を経て選抜された。2018年の第30回国際情報オリンピックは日本で開催される。