東海大学スポーツ医科学研究所教授・有賀誠司先生に聞く
今回は肩甲骨と背中のストレッチを紹介します。
背中にある広背筋が硬くなると、腕が上がりにくくなり、肩の可動域も狭まって、肩や背中の凝りの原因になります。日頃からこまめにストレッチを行い、柔らかくしておくことを心掛けましょう。姿勢を長時間維持したときの疲労をリフレッシュさせてくれます。
リラックスした状態から大きく息を吸い、ゆっくり吐きながら筋肉を伸ばします。痛みを感じないところまで伸ばし切ったら10~20秒間、呼吸をしながら止めてください。入浴直後、体が温まった状態で行うと、より効果的です。(構成・小野哲史)
肩甲骨
肘を伸ばし両手を前で組み、左右の肩甲骨を開くようにして肩を前に出す。組んだ両手の手のひらは自分の側に向けること。背中は反り返らせず、丸めるようにする。
意識したいのは肩甲骨の内側。手を誰かに引っ張られているようなつもりで伸ばすといい。骨盤を前に倒さないように意識しよう。
四つんばいになり、へそを下から突き上げられるようなイメージで背中を伸ばす。首の力を抜き、自分のへそを見るようにすると、肩甲骨の内側が伸びる。
お尻が下がってしまうと、肩甲骨の内側が効果的に伸びない。膝の角度を90度に保つようにしよう。
背中
壁や安定した家具などに手を添え、上半身を前傾させて、お尻の方に重心をかける。肩甲骨を含めた背中が、横方向や縦方向にミックスされた形で伸びる。
頭上に両手を伸ばし、片手でもう一方の手首を持って横に引っ張る。上に伸びたまま、手で弧を描くように倒すと、背中の横(脇)が伸びていることを感じられる。
上体から倒そうとしたり、上体が前に倒れたりしないように注意。背中を伸ばすためには、腕を耳の横にキープするとよい。
四つんばいになり、両手を床につけておしりを後ろに引くようにして、肩から背中を弓なりにストレッチすることで、背中の左右両側(両脇)が伸びる。自分が猫になった気分でやってみよう。
- 【あるが・せいじ】
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