創価高校箏曲部。東京公演は10回目の出場(8月27日、東京・国立劇場。幡原裕治撮影)

第41回全国高校総合文化祭(みやぎ総文)の日本音楽部門で文部科学大臣賞を受賞した東京・創価高校箏曲部。全国高総文祭出場は今年で14回目だ。(中田宗孝)

川のせせらぎ、しぶきをあげる急流、きらきら光る川面といった壮大な川の流れを箏の音色に乗せて表現する楽曲「大河」を33人で演奏した。楽曲中には箏爪ではなく「スティック」と呼ばれる棒で弦を打って音を響かせ、川の流れを表した演奏法も披露した。

中学1年から箏を始めた平野稚さん(3年)は、昨年12月に部長に選ばれた。週5日の練習の最後には、平野さんがその日の反省や今後の目標を部員の前で話す時間が設けられている。そこで部員たちに繰り返し伝えていた言葉があるという。「良い演奏をするために乗り越えないといけないのは自分の心の持ちよう。思うような演奏できずに弱気になる自分に打ち勝っていこう!」

部のまとめ役として部員たちのモチベーションの維持を心掛けた地道な努力が実り、総文祭本番では見事なアンサンブルが奏でられた。

部長の平野稚さん(中田宗孝撮影)