高校生が漫才で競う「ハイスクールマンザイ2017~H―1甲子園~」決勝大会(よしもとクリエイティブ・エージェンシー主催)が8月27日、なんばグランド花月(大阪)で開催された。岡島晃佑君(兵庫・東播工業高校2年)、岸翔大君(兵庫・加古川南高校2年)のコンビ「アンドロイド」が優勝を飾った。(坂祐三)
中学の同じサッカークラブに所属
「優勝はアンドロイド」と審査委員長のオール巨人さんが告げた。8組の最後に登場し、「ペットショップ」を題材としたスピード感のあふれるネタで“お笑いの殿堂”を爆笑の渦に包みこんだ2人は抱き合い、感激の涙を流した。
今大会には全国各地の646組から予選を通過した高校生8組16人が出場。「まさか、優勝できるとは」と2人は声を揃える。中学の時、兵庫・高砂市内の同じサッカークラブに所属していた。高校に入ってからコンビを結成し1年4カ月。学校は違うが毎日、近所のショッピングモールで落ち合いネタを練ってきた。
5月に構想を固め決勝大会の日まで修正を加えながら、岸君が「毎日10回はネタ合わせをしてきた」と明かした通り、厳しい練習を重ねてきた。
M-1の1回戦突破 銀シャリの前で宣言
オール巨人さんは「ハイレベルな大会だったが、私の中では95、6点。ほぼ満点に近い。実は優勝は、同票だったが(最終的に)私が決めた」と審査の裏事情を明かせば、審査員の板尾創路さんも「1年あまりのコンビながら2人の呼吸の合わせ方が本当にうまい」と絶賛した。
「大学へは行かず、プロを目指す」と2人。実は、先日行われた「M―1グランプリ2017」の1回戦も突破している。この日、審査員だった昨年度のM-1王者の「銀シャリ」のいる前で、「こっちの方も頑張ります」と力強く宣言した。
コンビ名の由来は、「(人気の)お笑いコンビは“ン”のつくケースが多いので決めた」(岸君)。「日本一面白い高校生」の称号を得た2人。「アンドロイド」の名は、年末のプロの最高峰の大会で、さらに輝きを放っているかもしれない。