18府県の33行事
「京都祇園祭の山鉾(やまほこ)行事」(京都)、「唐津くんちの曳山(ひきやま)行事」(佐賀)など18府県33件の祭りが「山・鉾・屋台行事」として新たに国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。
今回対象となる行事は、地域の安泰や豊作などを祈願して住民が執り行うもので、木工や金工、漆塗り、染織といった伝統技術で飾られた山車を引いて練り歩く。多くは江戸時代が起源で、いずれも国の重要無形民俗文化財に指定されている。
似た行事をまとめて登録
33件のうち「京都祇園祭」と「日立風流物(ふりゅうもの)」(茨城)は2009年にそれぞれ独立して無形文化遺産に登録されている。政府は特徴の似た行事を一本化して登録し直すことで対象行事の拡張を図った。このため、「山、鉾、屋台行事」の登録で、日本の無形文化遺産は現在から1件減って21件となる。
MEMO 無形文化遺産
ユネスコ世界遺産条約の対象は、建造物や記念碑などの歴史的遺跡。この対象外だった文化遺産の保全を目的として2003年に無形文化遺産条約が採択され、ユネスコの文化保全事業の2本柱となった。