12 月23 日、王子スタジアム(兵庫)で行われた第43 回全国高校アメリカンフットボール選手権(クリスマスボウル)は、関東代表の早大学院(東京)が関西代表の関西学院(兵庫)を28-17 で下し、関東勢初の3連覇を達成。4度目の日本一に輝いた。 (文・写真 白井邦彦)
早大学院の須貝和弘(3年)=東京・武蔵野五中出身=は、最優秀バックスに贈られる三隅杯も受賞した。「2年前からこの賞を狙っていた。関東大会の前にケガをして苦しい時期もあったから、余計にうれしい」と満面の笑みを浮かべた。
須貝が喜びを爆発させた裏には、前回大会での両校優勝(大産大付)の悔しさがあった。濱部昇監督(49)は「あの両校優勝は悔しかった。最後の最後までもがいて単独優勝を逃したので、全員があの悔しさを晴らしたかったと思う。関東勢初の3連覇も含め、価値のある日本一だと思います」と語った。
決勝は最初から主導権を握ることができた。第1クオーター(Q)残り約5分にランプレーで先制タッチダウンを決めると、その後は各Qで得点を重ねていく理想的な展開。第2Qには関西学院に一度追いつかれたが、その後は常にリードを守り続けた。試合終了残り8秒で相手に意地のタッチダウンを決められたものの、最後まで分厚いディフェンスが光った。
最優秀ラインマン賞の安藤杯を受賞した加藤樹(3年)=同・千歳中出身=は「今回はリベンジの気持ちで乗り込んだ。オフェンス陣を信頼して、必死に守り続けたのが3連覇につながった」と話した。単独日本一への渇望が生んだ、見事な3連覇だった。