映画「Shall we ダンス?」で知られるダンススポーツ(社交ダンス)。同じ高校に通い、兄妹で取り組むペアがいる。大橋拓弥君と大橋茜里さんだ。

昨年12月には、ラトビアで開かれた世界ユース選手権に日本代表として出場。結果は59組中52位と苦戦した。兄の拓弥君は「海外の選手は、大会に臨む姿勢が違うので勉強になった」、妹の茜里さんは「リズムの取り方や足の使い方が違う」と感想を口にする。

2人が競技を始めたのは7歳と6歳のとき。祖母の影響だった。「最初はジュースでつられました(笑)」と拓弥君。その3年後から本格的に取り組み、中学時代にはラテンとスタンダードの合計10種類を行う「テンダンス」で優勝するなど活躍。兄妹で演技することには、2人とも「ケンカは絶えませんね!(笑)」というが、すぐに仲直り。兄は妹の長所を「乗るとすごい」、妹から見て兄は「リズム感がよい」と語る。

ただ、現在は拓弥が3年生になり大学受験を控えている。11年間続けてきた兄妹での活動を続けるか悩んでいるという。

競技の魅力を拓弥君は「賞を取ったときがうれしい」、茜里さんは「見ている人たちが笑顔になるのがうれしい」と語る。自分たちのリズムで競技に向き合ってきた兄妹ペア。最も伝統ある全英選手権に「いつかは出てみたい!」と口をそろえる。(文・写真 斉藤健仁)

学校紹介
1985年創立。鈴木博光校長。生徒数852人。「文武不岐」を掲げ、学業とスポーツの両立を目指す。