木更津総合(千葉)軟式野球部は5月、春季県高校軟式野球大会で、前身の木更津中央以来25年ぶり8回目となる優勝を果たした。6月の関東大会でもベスト4に進出するなど、固い結束力で躍進を遂げた。次の目標は、全国高校選手権(8月24日開幕、兵庫県)出場だ。(文・写真 小野哲史)

昨年度の県大会は、春・夏ともに準優勝。多くの主力が残ったこともあり、軽込光監督は昨秋、選手に「全部勝つつもりでいこう」と話し、新チームを始動させた。秋の県大会は初戦で惜敗したが、目標はぶれなかった。

春休みには、昨夏の全国覇者・天理(奈良)と練習試合を行った。投打両面で大黒柱の加藤航大(3年)は「(天理は)レベルが全然違い、完敗でした。しかし、勝てるかも、と感じた部分もあり、自信になった」と振り返る。

部員成長 粘り強さ増す

主将の井上泰我(3年)は「(勝つためには)加藤と斉藤(晴人・3年)の2人の投手を中心として、攻撃面では少ないチャンスをものにできるかどうか(が鍵)」と語る。実際、春季県大会では昨年の決勝で敗れた拓大紅陵に延長13回の末に雪辱し、決勝では市川に先制されながら逆転して競り勝った。軽込監督は「リードされても追いつき、ミスで大崩れしないようになった」と、粘り強さを増した部員の成長を感じている。

関東大会でV候補破る

一戦必勝で臨んだ関東大会は、1回戦の逆転サヨナラ勝ちで勢いに乗った。多くの選手が印象に残った試合として挙げるのが、優勝候補の茗渓学園(茨城)を2-0で下した準々決勝だ。井上が「投手陣が無失点に抑え、守備もエラーなくできたことが勝因」と語れば、加藤も「一丸となった結果。練習の成果を出せた」と胸を張る。

夏の目標は全国大会出場。加藤は「一人一人が自分の役割を果たし、自分たちの野球をやるだけ」と前を見据える。

【TEAM DATA】
1975年創部。部員22人(3年生9人、2年生4人、1年生8人、マネジャー1人)。練習日は毎日(平日は放課後1時間半、土日は半日~終日)。