中高生によるスマートフォン向けアプリケーション開発コンテスト「アプリ甲子園2016」決勝大会(D2C主催)では、開発した高校生自らアプリの特長をプレゼンテーションした。2位、3位、技術賞の作品を紹介する。(中田宗孝)
「シンプルイズベスト」のゲームアプリ
2位は、西村太雅君(埼玉・立教新座高校1年)の「Which is the Floor?」だ。プレーヤーに見立てた画面上の球をタッチしながら、障害物を避けてハイスコアを目指すゲームアプリだ。プログラミング歴3年の西村君は、これまでのアプリ開発の経験から「シンプル・イズ・ベスト」の結論に至ったという。「ルールや操作が簡単なゲームこそ、多くのユーザーに利用してもらえると思った」。学校の友人が開発中のゲームをプレーして意見を出してくれたり、アプリ甲子園のプレゼンの練習を聞いてくれたりしたという。
国籍と年齢を超える音楽ゲーム
3位は、矢鋪明司君(N高校2年)の「DotResonance」。通称「音ゲー」と呼ばれるジャンルの音楽ゲームが、アンドロイド端末用に少ないことから開発に着手。楽曲にあわせて動く四角と四角が重なったら画面をタップしていく。この簡単な操作性が、「国籍や年齢を問わず愛用できるアプリ」と審査員から高評価。「初めて完成させた作品で賞をもらえてうれしい」
簡単にVR作品が作れる
技術賞は、木村皓子さん(東京・慶應義塾女子高校3年)の「VR絵本メーカー」。好きな背景、キャラクター、効果音などを選択して自分だけのバーチャルリアリティー(VR)の世界を作れるアプリ。「私が好きな宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のような物語の世界を体感したい」という思いで開発。このアプリを起動させてダンボール製のVRゴーグルをのぞくと、360度の映像が広がる。受賞のあいさつでは、イラストなど協力してくれた友人への感謝を強調していた。