レスリング少年男子フリースタイル50㌔級

高校1年生で、国体のレスリング少年男子フリースタイル50㌔級を制した長谷川敏裕=東京・駒留中出身=は、普段は言葉数少ない、おとなしい高校生だ。まだあどけなさが残る顔立ちからは、とてもレスリングで国体を制覇したとは想像つかない。本人も「事実を話すと、驚かれます」と照れくさそうに話す。

しかしマットに上がると、長谷川の表情は一転して闘志あふれるファイターの顔になる。指導する奥山恵二監督も「内に秘めた闘争心は誰よりも強い」と評価する。国体では、自慢のタックルを武器に年上の相手を翻弄した。「これからも気持ちで負けないよう立ち向かっていきたいです」と淡々と話す長谷川。控えめな態度の奥に、自信と決意を感じた。(文・写真 東憲吾)