全国高校総体(インターハイ)レスリングの男子学校対抗戦が8月4~6日にメッセウィング・みえで行われ、日体大柏(千葉)が決勝で自由ヶ丘学園(東京)を4-3で下し、大会3連覇を果たした。(文・小野哲史、写真・幡原裕治)
7階級で争われる学校対抗戦は、王者の貫録で危なげなく決勝まで勝ち上がった。しかし、自由ヶ丘学園(東京)との決勝は軽量級から始まる前半に苦戦を強いられた。55キロ級の竹下雄登(3年)がテクニカルフォール勝ちを収めたものの、4試合を終えて1勝3敗。残り3試合をすべて勝たなくてはならなくなった。
71キロ級の山田脩(2年)が勝利し、悪い流れを断ち切ると、80キロ級の奥井真吉(3年)がテクニカルフォール勝ちで3勝3敗。最終決戦となった125キロ級では宮本海渡(3年)が相手を圧倒し、3年連続3度目の優勝を手にした。なお、出場した全4試合で快勝した奥井が学校対抗MVPに選出された。
主将・竹下の話「団体戦はみんな一丸となって戦わないと、何があるかわかりません。実際、山田が準々決勝で負けたり、自分も準決勝で負けたりしました。決勝でもトップバッターで1年生(田南部魁星)が敗れてしまいましたが、自分はキャプテンなので、大澤(友博)先生から『お前がしっかり流れを変えて来い』と言われて気合いが入りました。上の重量級は絶対的に信用していましたから、絶対に自分が1つ取るんだと。今までつらいこともありましたが、優勝した瞬間は最高の気分でした。これを味わうためにずっと苦しい練習をしてきたんだなと、本当にうれしかったです」
白井達也(3年)の話「日体大柏は重量級が強いので、軽量級がうまく行かなくてもあとで挽回できると思っていました。決勝は竹下が1つ取ってくれたのが大きかったです。竹下の後の2試合も負けはしましたが、良い試合をしてくれたのでこちらに流れが来ました。僕自身は初戦と準決勝に出て、他は宮本にゆだねて応援しました。チームワークで果たせた優勝だったと思います」