[関西大学 国際部 池田佳子教授]
次世代に向けた
グローバル人材育成
外国人を採用する日本企業が増え、日々の生活の中でも異文化に触れる機会が日常化しつつある。関西大学では、学生の留学や国際交流を支援、また、海外からの留学生を受け入れる「国際部」を設置している。
関西大学国際部の池田佳子教授は、「グローバル人材教育は、もはや一部の優秀な学生のためだけにあるのではない」と強調する。アジアをはじめ世界中から日本を訪問する外国人が増える中、これから社会に出ていく多くの日本の若者に、多様な文化や考え方を学んでほしいと考えている。
「英語を習得するだけでなく、学生のうちにたくさんの人と会って議論を交わすことが大切。失敗や挫折も経験しながら、将来どんな道に進んでも強く生きていける力を身につけてほしい」と池田教授は語る。
異文化理解を深める
「KUGFカリキュラム」
関西大学には、国際化戦略「トリプル・アイ構想」の一環として、「英語を学ぶ」のではなく、「英語で学ぶ」ための「KUGF(Kansai University Global Frontier)カリキュラム」がある。文系・理系を問わず、同大学の学生すべてが受講できるこのカリキュラムは、防災・減災と復興、食品科学と生物工学、国際関係学、社会科学、国際ビジネスなど10の分野から成り、各専門分野の知識を得ながら英語でコミュニケーションスキルや異文化理解の力をつけることができる。
33カ国・地域126の大学と提携し、世界中に幅広いネットワークを持つ関西大学には、現在約800人以上の留学生が在籍している。アジアや東欧など様々な国の若者と一緒に、多様なテーマで学びを深められるのが大きな魅力の一つだ。
例えば、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の歴史や日本との関係性などについて学ぶ「ASEAN Studies」では、タイの留学生へのインタビューや海外提携校の学生とICTツールを用いてオンラインで交流するなど、よりリアルな学習のチャンスが広がっている。
授業の枠を超えた
多様なプログラム
外国人と接する機会が多いのは、授業の枠の中だけではない。千里山キャンパスにある学習スペース「Mi-Room(Multilingual Immersion Room)」には、外国語を学びたい学生のための複数のプログラムが用意されている。ランチタイムに参加できる英会話や英語発音クリニック、映画好きの学生に向けた講座など、授業の合間に、それぞれの関心に合わせた1コマを選ぶことができる。
また、留学生が母語を教える「外国語会話交流会」も平日の昼間に開催され、連日、多くの学生たちでにぎわっている。
そして、「国内だけでなく海外に行って勉強したい」と考える学生に向けたプログラムも充実。短期から中長期まで期間を選べる留学プログラム、グローバル企業で就業体験できる国際インターンシップ、主にアジア地域での国際協力ボランティアのプログラムもある。
池田教授は「大学は高校と違って、日々の学びを自分で“カスタムデザイン”する場所。関西大学では、チャレンジ精神旺盛で欲張りな学生にもしっかり応える用意がある」と言う。様々な人種や国籍の人とともに切磋琢磨できる環境に身を置き、未来につながる一歩を踏み出してみよう。
大学全体の国際化を推進する「トリプル・アイ構想」 |
時代とともにますます必要とされる“国際感覚豊かな若者”を育てるため、関西大学では2014年、今後10年間の国際化戦略として「TRIPLE I(トリプル・アイ)構想」を策定した。 |
「トリプル・アイ構想」では、コミュニケーション力や共感力、創造性、積極性とともに異文化への適応能力を養う教育を展開するため、13学部すべての学生を対象にした全学的な改革を続けている。具体的には、英語による授業科目・コースの拡充や少人数での英語の授業など日本にいながらにして異文化適応能力を高められるプログラムの導入である。また、留学プログラムも充実しており、国内外での学びを通じて、世界で活躍できる「国際人」を関西大学でめざそう! |
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