生成AI(人工知能)はここ数年で急速に普及し、高校生にも浸透しつつある。実際、高校生は勉強でどの程度AIを活用しているのだろう。そこで、LINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしてくれている読者の高校生に「AIの使用」についてアンケート。123人が回答してくれた。寄せられた声の一部を紹介する。(上坂太駈)
【何を使ってる?】ChatGPTが人気
普段AIをどのくらい使うか尋ねると、56%が「よく使う」と回答した。
よく使用するAIの種類について、複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「ChatGPT(チャットGPT)」85%だった。2番目が「Gemini(ジェミニ)」45%、3番目が「Copilot(コパイロット)」13%だった。他にも、「Canva(キャンバ)」などのAIを搭載したデザインサービスや、「Grok(グロック)」「Perplexity(パープレキシティ)」を利用している人も一定数いた。
【学校からの規制は?】課題で一部制約が多い
学校から規制されたり、ルールが決められていたりするか聞いたところ、部分的にあるいは全面的に課題などでAIの使用が規制されているという声が多かった。
「基本は利用しない。するとしても常識的な範囲での利用にとどめるように、と文書が配られた」(アライグマ・3年)。「AIの使用を想定していない課題でのAIの使用禁止」(R・1年)。「単語の意味を調べるのは良いが、全文を翻訳させるのはだめだと言われている」(夜霧・1年)
一方、一部では活用を推奨している学校もあるようだ。「レポートをすべて作ってもらうのは禁止されているが、アイデアをもらうのはむしろ推奨されている」(マッケン・3年)。「特にない。先生自身、英作文の添削などは積極的に活用して時間短縮していいと話している」(ザック・3年)。
【勉強の補助での利用は?】問題解説や添削のサポートに
AIに勉強を「サポート」してもらった場面を複数選択で聞いたところ、「わからない問題の解説」68%が一番多かった。「わからない問題があったら『小学生にもわかるように解説して』とか少しプロンプトを、工夫しながら利用してます」(3年)。「数学の問題で間違えた所があった際、人に聞くのが怖いためAIになんで間違えたのか、正しいまとめ方はなんなのかを聞きます」(小梅・1年)
「知りたいことの検索」64%、「英語の教科者や文章の翻訳」59%、「和訳や英作文の添削」50%と続いた。「英語のスピーチの文法があってるかを確認してもらう。もっと良い表現の仕方があると教えてくれる」(1年)、「長文問題を出してもらい、英語の文で答えて添削してもらっている」(ルラ・1年)と、添削のサポートとして心強い相棒として使っている様子がうかがえた。
【全部任せる場面は?】英語の教科書の全文翻訳に
一方で、補助的な利用ではなく自分自身で考えずAIに「全てお任せ」してしまう場面はあるか、複数回答で聞いた。そうした使い方はしていないと回答した人が多かったが、「英語の教科書や文章の全文翻訳」28%、「宿題や課題の答えを考えさせた」19%などがあがり、特に英語の課題で全部任せる使用が目立った。
「作文の宿題は、最初はAIを使わず自力で書くこととなっているが、実際はみんな最初からAIを使っている」(る・1年)。「英語で発表する授業の準備で、日本語で言いたいことをかいてAIに英訳させる」(るんるん・2年)。「朝に英語の予習課題があると気づいた時に全訳してもらった」(そら・1年)
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