東京大学は7月11日、2027年9月に創設する学部・修士一貫の5年制新課程「カレッジ・オブ・デザイン」(UTokyo College of Design)の入学者選考方法を発表した。定員100人の半数は日本の高校出身者を対象とする選考として、英語によるエッセイの提出や面接に加え、大学入学共通テスト8科目の受験も求める。東大が従来から実施している既存学部の一般選抜や学校推薦型選抜との併願は認めない。年齢制限は設けず、高校既卒者の受験も可能になる。(西健太郎)
英語エッセイ・面接などで選考
新課程の選考は、提出書類・資料、面接、学力審査などを総合評価して決める。2つの選抜方法を計画しており、日本の高校出身者を想定した「ルートA」は、一般選抜として実施する。高校の調査書、教員による評価書、本人が英語で書いたエッセイ、英語能力検定試験の結果の提出と大学入学共通テスト8科目の受験を求める。面接は主に英語で行い、一部で日本語を使うこともあるという。
留学生の選考を想定した「ルートB」は、高校の成績証明書やエッセイに加え、国際バカロレア(IB)など指定した統一試験のうちの一つの成績の提出を求める。英語で実施する面接は渡日せずに受験できるようにするという。
募集要項は2026年8月頃に発表し、同年秋に出願を受け付ける。合格発表は27年2~3月になり、同年9月に学生を受け入れる。近く、国内外で広報を始める予定という。

共通テスト「基礎学力の確認はしたい」
日本の高校出身者に従来の入試と同様に共通テストの8科目の受験を求めるのは「東京大学として基礎学力の確認はしたい」ためと言う。既存学部が従来から実施している入試は、学校推薦型選抜や外国学校卒業学生特別選考も含めて併願を認めない。11日にあった記者会見で準備担当の小関敏彦執行役は「プログラムが(他の学部とは)全く違う。積極的に(新課程を)選んでほしい思いがある」と説明した。