私は中学生の頃、自分の容姿に自信が持てず、劣等感を抱いていました。今思えば、見た目を最重視する「ルッキズム」という価値観で苦しんでいました。でも、女子校に進学して「脱ルッキズム」できたんです。(高校生記者・麦=1年)

リーダー格の生徒に劣等感、言いたいことも言えず

クラスで物事を決めるとき、中心になってまとめてくれる人がいます。私が中学生の時にいつも感じていたのは、「リーダー格の人は大抵ルックスがいい」こと。

一人でいる方が楽なときは「ソロ活」をしていた

当時の私は容姿にあまり自信がなく、「そんな人たちとは対等に話もできないだろう」と思っていました。劣等感でつらかったです。ルックスがいい人とけんかをして、所属していたグループから無視されるようになってしまった人もいました。「ルックスがいい人=強い」という認識から、グループの中で嫌われないように頑張っている子もいました。

そんな先入観から自分の発言にも自信がなくなり、「どうせ発言しても受け入れてもらえない」と、だんだん言いたいことも言いづらくなってしまいました。

女子校に進学、心に余裕ができた

モヤモヤを抱えたまま中学校を卒業し、私立の女子校校へ進学。「また中学の時のような思いをするのか」と不安でいっぱいでした。女の子だけの空間が怖くて、容姿でいじめを受けるのではないかと思ったほどです。

ですが、不安は入学してすぐになくなりました。いじめや仲間外れは入学してから一度も見ません。「ルックスが良い女の子」はいっぱいいますが、男の子がいないことも影響し、「覇権を持とう」といったスクールカーストの争いがそもそもないように感じています。私のクラスには「仕切ってまとめるリーダー格」の子はおらず、誰かが意見を出せば「いいんじゃない?」と話し合いがスムーズに進んでいきます。複数の意見が出ても、「どっちもやってみよう」「そのためにどうしようか?」という流れになって、意見を形にしていけます。

私は中学では男の子の目を気にしがちだったので、女子校ではラフに過ごせています。「入学してよかった」と心から思いました。

心に余裕ができて、少し明るくなってきた気がします。周りに流されず、「自分の心に従って行動できているなぁ」と日々感じています。

「私はかわいくない」自己否定がなくなった

「私はかわいくない」という自己否定はなくなり、ルッキズムから脱せたんです。「捉え方次第で自分を変えられる」と思えるようになりました。自分自身を俯瞰(ふかん)して見られるようになり、視野が広くなってきたからだと思います。

「全て考え方次第で変わってくる」と、中学時代の経験から教わりました。かつての私と似たようなことでつらく思っている人がいたら、まずは視点を変えてみることから始めてみませんか?