今年の「NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表された。昨年に引き続き、STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)に所属のタレントは選出されなかった。NHKはスタート社に出演を交渉していたがかなわなかった。スタート社のタレントのファンの高校生は、「紅白不出場」をどう受け止めたのか。高校生記者たちに聞いた。
紅白より「年越し配信」に期待
年越しのタイミングで「別の形」で見られれば、紅白不出場は気にしないという声が多数だった。るぅかさん(3年)は、「まさか本当に出ないとは」と驚いた。「ですが、ファン同士の友人と話したところ、紅白歌合戦よりも年越し配信の方がうれしいという意見が多かった。今まで、紅白歌合戦出演がファンとしても目標だった。でも、今は配信のほうが長い時間推しと過ごせて一緒に年越しできる」
つな缶さん(3年)も1グループ5分程度の出演になる紅白より、ファン向けの配信を心待ちにしている。「去年はSnowManだったらYouTubeライブ、SixTONESは年越し生配信、なにわ男子はファンクラブ会員向けの配信をしてくれた。今年もそうなってくれることを願ってる」
やっぱり紅白は特別…
紅白を特別視しているファンもいる。のすこすさん(2年)は、Aぇgroup!のファン。「彼らはまだ一度も紅白にでていない。紅白という大舞台で活躍する姿を楽しみにしてた」と期待していた。
ふわめさん(3年)は昨年の紅白を振り返り「スタート社のタレントが出ていない紅白に何となく物足りなさや寂しさを感じる」という。
「排除したのはNHK、出なくて嬉しい」
ゆなきちさん(2年)は、スタート社所属タレントの不出場を「非常に嬉しい」という。理由は、NHKの音楽番組「ザ少年倶楽部」をNHKが打ち切ったから。数少ないジュニアの出演機会だった同番組をファンは「少クラ」と呼び、大事にしてきたのだという。
「一番最初にスタート社所属タレント(言い方は悪いですが)排除を始めたのがNHK。少クラ打ち切りに怒りを感じた。切り捨てたくせに、紅白の視聴率のためにスタート社タレントを使おうとするなんて。スタート社の判断はファンにとってうれしいことだと思うし、正しかったのでは?」
若者の紅白離れ、加速するのでは?
ちーずらぶさん(1年)は、これまでスタート社所属タレント見たさに紅白を見ていた。「テレビ以外のツールで年末にも推しを見れるようになった今、若者の紅白離れは加速しているように感じる。個人的には、これからもスタート社所属タレントが紅白に出演されないのならば、見なくなると思う」
あおさん(3年)は、昨年は「好きなものを否定された気分で悲しかった」と振り返るが、今は「ファンが見られる場所で活動してくれたらそれで十分」だという。「今年はきっと紅白は見ない。スタート社内の先輩・後輩と歌う姿が見られれば紅白出場にこだわらない」