商業高校生が地域の特産品を使い、メーカーと共同開発した商品で競う「第11回商業高校フードグランプリ」(伊藤忠食品主催)の本選が11月3日に開催され、6校が出場。姫路商業高校(兵庫)の「ふわ姫パン」が大賞に選ばれた。(写真・伊藤忠食品提供)

「商業高校フードグランプリ」は高校生が地元の食材を活用してメーカーと開発した商品で競う大会。書類、試食による予選を勝ち抜いた6校が決勝へと駒を進めた。

どこでもおいしく食べられる缶詰パン

【文部科学大臣賞(大賞)、プレゼンテーション優秀賞】「ふわ姫パン」姫路商業高校(兵庫)

「ふわ姫パン」姫路商業高校(兵庫)
宮城の農業高校と連携して開発
 阪神淡路大震災の被災地である姫路商業高校(兵庫)と、東日本大震災の被災地である宮城県農業高校(宮城)が連携して開発された災害備蓄用の缶詰パン。「どこでも・誰でも・手軽に・そのまま・美味しく」食べられるという 5 つのコンセプトを取り入れた。豊かなコクと味わいが特徴である兵庫県産の卵と、糖度が高くてほどよい酸味が特徴である宮城県産の苺を使用している。
 

たけのこを練り込んだ米粉麺を使用

【特別審査員賞・クロネコヤマト地域貢献賞】「いぎなしすげえ!! たけの米ん」仙台市立仙台商業高校(宮城県)

「いぎなしすげえ!! たけの米ん」仙台市立仙台商業高校(宮城県)
小麦アレルギーでも食べられる
 東日本大震災や令和元年台風19 号の被害にあった、宮城県の最南端に位置する「丸森町」の力になる活動がしたいと商品開発。小麦アレルギーの方も食べられるよう、宮城県産の米粉を使ったグルテンフリーの麺に、形が崩れて店頭に出せない丸森産のたけのこを練りこんだ。たけのこの風味と米粉のつるつる、もちもちとした食感がクセになる。
 

サクサク食感がたまらない

【来場者賞】「Ps’」千葉商科大学付属高校(千葉県)

「Ps’」千葉商科大学付属高校(千葉県)

 

ピーナッツをふんだんに使ったサクサクお菓子
 廃棄されるパイ生地と、千葉県の名産品であるピーナッツをふんだんに使ったサクサク食感が特徴のお菓子。「端材は生き返る」をコンセプトに、共同で商品開発を行った菓子工房で日常的に廃棄されているパイ生地の端材を有効活用。パイの端材にピーナッツのペーストを塗りこんでいる。
 

廃棄されたレモンを使用

【アサヒ飲料賞、大和ハウス賞】「君にれもん(浜松れもん DX)」浜松商業高校(静岡)

「君にれもん(浜松れもん DX)」浜松商業高校(静岡)
しっとりジューシーなフィナンシェ
 活用されず廃棄されていた規格外の浜松産レモンを無駄なく使用したフィナンシェ。レモンの果汁と果皮をピールにして生地にねりこみ、爽やかな香り・しっとりジューシーな食感に仕上げられている。
 

 

金目鯛の煮つけの風味が香る

【大塚食品『ビタミン炭酸マッチ』 賞】「金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~ 」伊豆伊東高校(静岡)

「金目鯛の舞~金目鯛せんべいプレミアム~ 」伊豆伊東高校(静岡)
煮つけ風味がたまらない
 伊豆の特産品・金目鯛の廃棄される部分を有効活用したせんべい。普段は食べることの少ない骨を「捨ててしまうもの」から「食べるもの」へという意識改革を行い、廃棄率ゼロを実現。金目鯛の旨味と「煮つけ」の風味で、味わい豊かな仕上がりに。

山わさびの辛さがくせになる

【キリンビバレッジ賞】「あばしりポテトチップス やまわさびしょうゆ味」網走桂陽高校(北海道)

「あばしりポテトチップス やまわさびしょうゆ味」網走桂陽高校(北海道)
辛さと地元・網走の醤油の香りが広がる
 北海道産のじゃがいも、網走市近郊で栽培された山わさび、日本最北の醸造元である倉繁醸造の丸大豆醤油を使用した、地元らしさを存分に感じられる商品。山わさびの爽やかな辛さと本醸造醬油の香りが口いっぱいに広がる。