放送部などで活動する高校生が作品制作やアナウンスなどで日本一を目指す第71回NHK杯全国高校放送コンテスト(通称:Nコン、全国放送教育研究会連盟・NHK主催)の全国大会が7月22日から25日まで行われ、6部門の優勝者・優勝校が決まった。アナウンス部門は、古賀美希さん(長崎・諫早高校3年)が昨年に続き優勝した。(文・写真 椎木里咲)
コンテストはアナウンス、朗読、ラジオドキュメント、テレビドキュメント、創作テレビドラマ、創作ラジオドラマの6部門で実施された。都道府県大会には1375校1万3233人が参加した。
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【アナウンス部門】
- ▽優勝 古賀美希(長崎・諫早高校3年)
- ▽準優勝 甲谷舞衣(富山・高岡高校3年)
- ▽優秀 宇土和野子(福岡・鞍手高校2年)、隈田原千聖(宮崎・日南高校3年)
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【朗読部門】
- ▽優勝 福島百香(福岡・筑紫女学園高校3年)
- ▽準優勝 原田ひより(東京・上水高校3年)
- ▽優秀 菊池美優(青森・田名部高校3年)、福永愛華(鹿児島・鹿児島純心高校3年)
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【ラジオドキュメント部門】
- ▽優勝 北海道・札幌手稲高校「蓋をあける」
- ▽準優勝 北海道・旭川東高校「シン・シャトルラン」
- ▽優秀 鹿児島・国分中央高校「オトコがほしい!」、三重・桜丘高校「さよなら顧問!?」
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【テレビドキュメント部門】
- ▽優勝 広島・ノートルダム清心高校「同じ地面を踏みしめて」
- ▽準優勝 三重・高田高校「わたしはしる」
- ▽優秀 広島・呉三津田高校「あの山に登れ!!」、鹿児島・国分中央高校「触覚問題」
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【創作ラジオドラマ部門】
- ▽優勝 新潟・新潟高校「りんご ゴリラ ラッパ 情熱」
- ▽準優勝 兵庫・伊丹北高校「大車部長はNHK」
- ▽優秀 東京・上水高校「鳴る、霽る。」
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【創作テレビドラマ部門】
- ▽優勝 福岡・鞍手高校「新教科「恋愛」」
- ▽準優勝 青森・五所川原高校「リライト」
- ▽優秀 島根・浜田高校「始めてみれば思いのほか……」
ラジオドキュメント部門・オーバードーズの実態描く
優勝した北海道・札幌手稲高校「蓋をあける」は、薬物の過剰摂取「オーバードーズ」の当事者にスポットを当てた作品。「オーバードーズをしなかったら自殺している。『やめろ』と言われるのは、『死ね』と言われることと一緒」と話す当事者に取材を重ね、オーバードーズをしてしまう原因や心の悩みをていねいに描き、解決の糸口を探った。
創作ラジオドラマ部門・しりとりがつなぐ交流描く
優勝したのは新潟・新潟高校「りんご ゴリラ ラッパ 情熱」。小学生のときにしりとり大会で準優勝した経験のある女子生徒は、優勝できなかった悔しさを抱えながら、日々の会話もしりとりになるように話し修行を重ねている。そんなとき、同級生の男子生徒と会話をしていると、相手も同じようにしりとりで話題を返してきて……登場人物のせりふをすべてしりとりで構成するというこだわりに、会場から大きな拍手が送られた。
テレビドキュメント部門・学校のグラウンドがある場所は、かつて軍需工場だった
第二次世界大戦中、原子爆弾が投下され大きな被害を受けた広島。広島・ノートルダム清心高校「同じ地面を踏みしめて」は、現在同校のグラウンドがある場所にあった軍需工場に迫った作品だ。当時軍需工場の存在はひた隠しにされており、資料もほとんど残っていない。生徒らは被爆者に直接話を聞いたり、平和祈念館で膨大な資料を調べたりとていねいな取材を重ね、軍需工場の実態を解き明かした。
テレビドラマ部門・「恋愛」が必修化された世界が舞台
福岡・鞍手高校「新教科「恋愛」」は、「恋愛」が高校の必修科目になった世界が舞台。主人公の高校生男子は思いを寄せる女子にアピールするため、「恋愛」の模試でライバルに勝つことを目指し勉強を重ねている。名前の呼び方、目の合わせ方、デートへの誘い方など、授業で習った通りに実践してみるけれど……知識だけではうまくいかない、実践の難しさを描いた。