現役で大学に合格した高校生は、夏休みをどう過ごしていたのでしょうか。早稲田大学国際教養学部に一般選抜で合格したかたぱっとさん(大学2年)に、夏の思い出や勉強法などを聞きました。
英語漬けの1週間が私を変えた
―一番印象に残っている夏休みの思い出を教えてください。
高校2年生の夏休みに、英語で行う課外プログラムに参加したことです。学校で1週間かけて毎日SDGsなどの社会問題について英語で考え、討論し、発表まで行いました。通っていた中高一貫校の中1から高2までの生徒が集まりましたが、知り合いはいませんでした。
プログラムを通して、論理的に相手に伝えることの大切さと伝え方を実践的に学べました。私は元々英語が得意な方でしたが、活動中は常に英語を使っていたので、自然と自分の口から英語が飛び出すようになり、英語を日常的に使う面白さを感じました。
―活動を通して成長を感じた点はありますか?
以前は外国人と話すのに抵抗を感じていました。それまであまり外国人と接する機会がなかったので、自分の中に「外国人と普通に接して、会話をして、何かをする」イメージが湧かなかったんです。しかし、「結局はみんな同じ人間で、抵抗や恐怖心を感じる必要は全くない」と身をもって学べました。
当時、なかなか決まらなかった進路を決めたきっかけになりました。普段は考えない国際問題などの話を、ずっと英語で行うことで、英語で何かをすることの楽しさを知ることができました。「将来仕事で英語を使って海外を飛び回りたい」と思ったので、英語系の学部に行こうと決意できました。「私立に行くなら早稲田」と思っていたので、国際教養学部を目指すことになりました。
冷静に自己分析、自分のペースで勉強を
―高校1・2年生、3年生で、夏休みに何を意識しどんな勉強をしたか教えてください。
1年生のときは国立大学の受験を目標として、苦手な数学にもめげずに取り組んでいました。数学は捨てたかったのですが、「本当に行きたい大学が決まるまでは粘る」という意識でどうにかやっていきました。
2年生の夏に早稲田大学国際教養学部に進みたいと志望校が決まったので、理系科目の学習は最低限にとどめ、毎日英語の勉強に集中するようになりました。そのかいあって、3年生になる頃には「受験英語は大丈夫だろう」と自信がつきました。
3年生の夏休みは、古典と世界史の共通テスト対策を中心に行いました。
総合型選抜での合格を目指していましたが、不合格。しかし、一般選抜で合格できたので、冷静に自身の状況を分析し、自分に合ったペースで勉強すれば、きっと大丈夫です。
文化祭準備にもっと参加したかった…
―高校時代の夏休みの過ごし方について、後悔していることや、やり残したことがあれば教えてください。
総合型選抜を受けるために、3年生の夏休みはずっと勉強していました。そのため、文化祭の準備にあまり積極的に参加できませんでした。高校生活最後の文化祭を、準備の段階からもっと情熱的に楽しむべきだったなと後悔しています。
―後輩たちに、夏休みを有効活用するためのアドバイスをください。
小さなことでもいいので、やりたいことを見つけるといいと思います。部活の大会に出るために練習する、課外活動に参加する、塾で毎日勉強する、文化祭の準備を行うなど、高校生の夏休みはできることだらけで可能性が無限大ですよ!