現役で大学に合格した受験生は、高校時代の夏休みをどう過ごしていたのでしょうか。上智大学文学部に公募制推薦で合格したはばねろさんに聞きました。

夏休みで部活の後輩と一気に仲良しに

―高校3年間の夏休みを振り返って、印象に残っている思い出を教えてください。

高2の夏休みで経験した部活動が一番印象に残っています。高2まではコロナ禍の時期と重なってしまって、やりたいことがかなり制限されていました。しかし自分の環境を変えたいと思い、高2の4月から半年間、新たに文化系の部活動に入りました。

部活引退後に後輩からもらったアルバム

人間関係がすでにできている中に入ることはかなり大変です。しかも私の学校は2年生で引退するので、部活の最高学年であるにもかかわらず新入部員。後輩のみんなに受け入れてもらえるか不安でした。しかし同じ学年の仲間の助けもあり、夏休みの文化祭準備で、自分から積極的に後輩のみんなとコミュニケーションをとり、なじめるようになりました。

夏休みは部活動を他学年と協力してより深く行えるので、人間関係を広げるとてもいい機会です。大学生になった今、初対面の人と話す機会がさらに増え、あの時の経験が役に立っています。

将来の夢を見つめなおした

―夏休みに行った進路選択に関する活動を教えてください。

高2の夏までは検察官を目指していたので、検察官にまつわるドラマなどを積極的に見ていました。しかし、夏休みに裁判所の見学に行った際、どうしてもその場で働く自分の姿が想像できず新たに将来の夢を考え直しました。

受験方式についてもリサーチ。もし近くに質問できる先輩がいる場合は積極的に聞いた方がいいし、先生も相談に乗ってくれるはずです。

自分を追い込みすぎた

―勉強面ではどのように過ごしましたか?

1年生の頃から学校推薦型選抜を利用する可能性を見据え、学校のテスト対策も怠らずに続けていました。一般選抜も視野に入れ、その場合は国立、私立両方の受験パターンを考えていました。

いざ受験生になると、夏休みには私立大学に志望校を絞ったとはいえ、公募制推薦と一般選抜の受験勉強の両立が大変でした。推薦受験の直前では、思い切って推薦に振りきって対策をしました。

―後悔していることややり残したことがあれば教えてください。

受験生の夏休みに自分を追い込みすぎたことです。夏休みは学校がない上に、塾に友達もいなかったため、ストレスなどを話す相手もおらずメンタルを保つのが大変でした。もし可能であれば、適度に近所の友達と会ったり、電話したりして息抜きをした方がいいです。思い切って一日遊ぶのもいいと思います。その方がモチベーションも保(たも)てます。

選択授業で一緒の子たちとスポッチャ帰りにアイス屋さんへ

制服で思い出を残して

―後輩たちに、夏休みを有効に過ごすためのアドバイスをください。

3年生は受験も近づき焦る気持ちもあると思いますが、せっかくの高校生の夏休みなので、自分を追い込みすぎず適度に息抜きすることをおすすめします。

もし制服があるなら、制服は高校生までしか着れないので、写真を撮るなどして思い出に残すといいです。高校生までのイベントなども多いので、課外活動にも参加してみるといい経験になります。