私は昨年9月から約1年間の予定で、カナダの公立高校に留学しています。留学先の高校ではバドミントン部に所属。日本の部活との違いや、カナダの部活のシステムなどを紹介します。(高校生記者・タイカレー=3年)

運動部は入部テストあり

カナダの公立高校では、地域による違いはあるものの「シーズン」ごとに部員募集が行われます。シーズンとは、それぞれのスポーツが行われる期間のこと。部活ごとに異なり、短いものは約1カ月、長いものは約2~3カ月です。シーズンがかぶらない場合は兼部ができます。

バトミントン部の郡大会の様子。総当たり戦が行われました

多くの運動部は定員があり、入部テストの「トライアウト」が行われます。バレーボール、バスケットボール、サッカー、野球など日本でも人気の部活のほかに、アイスホッケー、スキー、スノーボードなどのウインタースポーツや、アルティメットフリスビーなどもあります。人気が高いのはアメリカンフットボールで、試合には多くの観客が訪れます。

文化部にはミュージカルやバンド、チェスなどがあります。

「楽しむ」意識を感じた

本格的にプレーしている生徒は、地域のクラブチームや団体で活動しています。そのため、学校の部活は練習時間が短く、勝敗よりもスポーツを楽しむことを目的としたチームが多いように感じました。

私が入ったバドミントン部は、2月から約1カ月間活動しました。バドミントンの経験はありませんでしたが、週2回程度の放課後の練習で、外部コーチを中心に技術面もしっかりと教えてもらえました。日本との部活の違いも感じられ、とても良い経験になりました。

大会会場の地域の体育館

日本も部活への意識を変えるべき

日本の部活と違い、カナダの公立高校はスポーツアクティビティを学校が提供している状態に近いです。日本でも部活に対する意識を変化させていくことで、教員の負担などの問題が解決されるのではないでしょうか。

生徒や教員の意見を取り入れながら、部活動指導員を外部から導入したり、公立校の部活動のあり方自体を見直したり……。変化し、それを柔軟に受け入れることが大切だと思います。