高校生の漫才コンテスト「ハイスクールマンザイ2013〜H-1 甲子園〜」(よしもとクリエイティブ・エージェンシー主催、文化庁、高校生新聞社など後援)決勝大会が10 月14 日、大阪・なんばグランド花月(NGK)で開かれ、中四国地区代表の「テノールパート」(岡山・岡山城東高校)が優勝した。 (文・写真 白井邦彦)

11回目となった今回は、全国から518組が出場。「テノールパート」は岡山城東高校のコンビ。決勝大会唯一の2年生だ。

頂点に立った瞬間をツッコミ担当・川西宏幸君は「まさか自分たちの名前が呼ばれるとは……。予想外過ぎて何が起きたのか分かりませんでした」と振り返った。

ボケ担当の出井元貴君は「抽選会で相方がトップバッターを引いた時は、正直もうダメだぁと。でも、本番ではうまいコンビの後じゃなかったので緊張せずにやれた」と笑った。

結成したのは今年6月。進学校に通う2人らしい、ハイセンスなクイズネタで笑いをとり、「今までで一番いい出来」(川西君)で頂点に立った。「高学歴芸人」を自負する審査員のロザンの宇治原史規さんが「そのまんまネタをパクります」と話すほど完成されたネタだった。

将来の夢について2人は「まだ2年生なので来年も出場したい」と真面目に話した後、「明日のテスト勉強は何もできていませんけど、来年の2連覇の準備を今からやります!(笑)」と続けた。晴れのインタビューでもオチを用意して、優勝者の貫禄を見せた。

全国各地区の厳しい予選を勝ち抜いて決勝に進んだ6組。それぞれ、よく繰られたネタを披露し、会場を爆笑の渦に包んだ。九州・沖縄地区代表「トランジット」(福岡・宗像高校)は唯一のトリオでコントを披露。東海・北陸・甲信越地区代表の「ブック」(愛知・安城農林高校)は典型的な肉食系女子&草食系男子の取り合わせで、戸部智花さん(3年)の鋭いツッコミにはプロもうなった。総評では、審査委員長のオール巨人さんが「毎年、腕が上がっているんで、審査員もホント困ってるんです」と嘆く?ほどだった。 (土谷美樹)