私は今年、第1志望の大学に総合型選抜で合格しました。約半年かけて行った総合型選抜の対策の中で気づいたのは「目標を持つこと」の大切さです。目標が私をどう変えたのか、受験対策と日常生活の面から紹介します。(高校生記者・桜いをり=3年)
4つの軸で語れるようにする
私は志望理由書を書くときや面接の対策をするとき、自分の「目標」を明確に伝えることを大切にしていました。
総合型選抜は志望理由書や自己推薦書、小論文、面接などで合否が決まります。その中でアピールしなければならないのは「その大学に入ることが自分に必要不可欠であること」です。私が対策を指導してくれた学校の先生に教わったのは、次の4つについてしっかりと語れるようにすることでした。
- 1.「Vision」 将来の目標、展望
- 2.「Emotion」 Visionをいだいた動機、きっかけ
- 3.「Match」 大学のどんな点が自分のVisionに合っているか
- 4.「Plan」 Visionを実現するための計画
これらを網羅するためには、1つ目のVisionを見つけることがとても大切です。これは、具体的な職業でなくても、「こんな人になりたい」「こんなことがしたい」というものでも良いと思います。そしてVisionがしっかりと固まっていれば、自然と他の3つについても言葉にしやすくなります。
目標が心を支えてくれた
Visionで立てた目標は、いろいろな場面で心を支えてくれています。私が高校生活の中で見つけた目標は、「言葉で人の心を動かせるようになること」でした。そのため、まずは今まで多くの人の心を動かしてきた文学作品について学びたいと思い、文学部を志望しました。
目標があったことで、「もし落ちたら……」という不安よりも、「この試験は『目標』に向かうためのステップのひとつであって、この試験に受かることだけが『目標』ではない」という思いが強くなり、面接試験にも凛とした態度で臨めました。日々の勉強にも、ひとつひとつの頑張りが目標に近づく一歩一歩になっている、というモチベーションで取り組むことができています。
自分に合った目標を見つけて
もちろん、目標を見つけることは難しいと感じる人も多いと思います。しかし、目標は「社会をより良くしたい」など大きなものである必要はありません。「自分が立てた計画をきちんとこなせる人になる」「コミュニケーションが得意な人になる」などで大丈夫です。大切なのは、それを達成するためにどんなことに取り組むか考え、実践することだと思います。
はじめは身近なところから、自分に合った目標を考えてみてください。そして、達成できたら自分を精いっぱい褒めてあげてください。その積み重ねは必ずモチベーションになります。そしてその経験は、大きな目標を見つけたとき自分を支えてくれる自信になるはずです。