英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は2023年9月27日、世界の大学のうち108カ国・地域の1904校を研究力や国際性などの基準で順位付けした「世界大学ランキング」の2024年版を発表した。日本からは119校がランクインした。順位付けの基準が一部変更された影響もあり、日本の大学の順位上昇が目立った。

THE世界大学ランキング2024の上位に入った日本の大学

日本のトップは29位の東大

世界大学ランキングには今回、2673校がエントリーし、基準を満たした大学がランキングされた。日本からは168校のエントリーがあった。

日本の最上位は東京大学の29位で、昨年(39位)より順位を上げた。二番手は京都大学の55位(昨年は68位)。200位以内に入ったのはほかに、東北大学(130位)、大阪大学(175位)、東京工業大学(191位)で、いずれも昨年より大きく順位を上げている。

私立は慶應大、早稲田大など上位入り

日本から500位以内に入った10校はすべて国立大学だった。800位以内には、私立の順天堂大学、慶応義塾大学と公立の会津大学が、1000位以内には私立の東京医科大学、早稲田大学と公立の京都府立医科大学、横浜市立大学が入った。

「研究力」重視のランキング

大学ランキングは、どのような基準を採用するかで順位は変わる。THEは、「教育」「研究環境」「研究の質」「産業への貢献」「国際性」の5分野を設けて細かく指標を設定している。博士課程教育や論文の影響力などの基準のウエートが高く研究重視型の大学を想定したランキングだ。今回、基準を一部変更し、特許取得を指標に加えたり、より重要な研究に影響を与えているかを測る指標を工夫したりした。日本の大学の順位上昇には基準の変更も影響しているとみられる。

世界1位はオックスフォード大、アジア1位は清華大

世界1位は8年連続でオックスフォード大学(英国)、2位はスタンフォード大学(米国)、3位はマサチューセッツ工科大学(米国)だった。アジアからは、中国の清華大学(12位)と北京大学(14位)でいずれも昨年より順位を上げた。シンガポールのシンガポール国立大学も19位に入った。