部活動をまとめる重要な役割を果たす「部長」。どうすればリーダーシップを発揮できるのでしょうか。高校生記者が、部長経験のある友人に気を付けている点や大切にしていることなどを取材しました。(高校生記者=りかがの·3年、ラパン·3年、KANAE·3年)

得意な仕事を振り分ける

中1の時の部長が部を引っ張っている姿がかっこよくて、その時から漠然と「部長になりたい」と思っていました。全体を見るため、いろいろな人の意見に左右されがちですが、それでも「自分なりに貫くポイント」は決めるのを心がけていました。そのおかげで、最終的に「思っていたのと違った結果」にはなりませんでした。

5年間連れ添ったトランペット

幹部それぞれに得意な仕事を振り分けるようにしていました。自分たちの演奏でお客さんが喜んでくれたとき、部が誇らしくて、「この部の部長をやっているんだ」と思うと自然とやりがいを感じました。いろんな事柄を並べて考え判断する力がついたので、部長を経験して良かったです。すぐに答えを出すべき問題と、きちんと考えた方がいいところを見極められるようになりました。(りばー=3年女子·吹奏楽部)

頑張る姿を見せる

部長として、自分よりもチームを一番に考えるようにしています。特に「しっかり練習に取り組んでほしい」など、言いたくてもすぐには口に出さないようにしています。まずは自分自身がチームのために必死に頑張り、頑張っている姿で示すようにしています。

部活で使用しているグローブ

もちろん、時にはしっかりと言葉で伝えるのも大切です。部員みんなとコミュニケーションをとるよう常に心がけています。(まる助=3年女子·ソフトボール部)

同輩の意見も聞く

ソフトテニス部の部長は、声出しや欠席カードの管理、先生や部員との連絡など、裏方の仕事が多いです。絶対に自分の意見だけにならないよう、同輩の意見も聞くのを心がけていました。部員が多いため、それぞれのレベルに合わせたメニューを考えるのが難しく、苦労しました。

学校での練習風景

部長として活動していてうれしかったのは、先生やコーチに感謝されて、私が部長で良かったと言ってもらえたことです。責任感がつき、1年間やり遂げて自信につながったので経験してよかったです。(H=3年女子·ソフトテニス部)

学年関係なくみんなと接する

私が部長として大切にしているのは、学年関係なく、部員みんなと接する機会をもつことです。ただし、部長は部をまとめる立場であって、すべてを決める存在ではないと思うので、干渉しすぎないように気をつけています。

卓球部で使っている道具

部長として怒られるなど大変な時もありますが、ある程度は我慢して、普段から明るく振る舞うよう心がけています。(さくちゃん=3年女子·卓球部)

具体的な指示を出す

私が所属するダンス部は、部員70人ほどの規模の大きい部なので、特に指示の出し方を工夫して部をまとめています。「指示を出す声はできるだけ大きくするのが大切」だと思います。常に部員全員に指示がしっかりと届くように気を配っています。

踊るのが大好き

「誰かやっといてー!」では部員が動きづらいので、「〇〇はこれをお願い」のように細かく指名し、具体的に指示を伝えています。(べある=3年女子·ダンス部)

ささいなことも相談する

ギター部に所属しています。元々ある部活全体のゆるい雰囲気を崩さないよう意識しました。日によって部活に来る人、来ない人がいる中、自分はできるだけ毎日来て後輩が来やすいようにしました。アンサンブルを中心とした発表のための練習も、最初に指示はしますが、あとはできるだけ他のグループには介入せず自分たちで決めてもらい、サポートのみ部長と副部長で行いました。

部活で使うクラシックギター

ささいなことも先生と同学年の人に確認、相談してから行動することで、同学年の仲が深まり、何か問題が起きてもフォローができる関係性を作れました。部長1人でどうにかしようと思わず、みんなで部活を作り上げる意識が大切だと思います。(ゆう=3年女子·ギター部)