皆さんは、部活動での先輩・後輩間の関係を良好に築くことはできていますか。中学、高校の部活動を経験し、私が考える先輩・後輩のよりよい関わり方をお話しします。 (高校生記者・りかがの=2年)
厳しい先輩、陰で悪口言う後輩
私が中学生の頃に所属していた吹奏楽部では、先輩・後輩の関係があまりよくありませんでした。上級生は「先輩としての役割を果たそう」という責任感、もしくは優越感から、後輩に必要以上に強い口調で指示。後輩は耐えきれず泣いてしまったり、陰で悪口を言ったりしていました。
皆で一つの音楽を創り上げるために集まっているのに、気持ちはバラバラ。そんな関係を続けて楽しいはずがないのに、 悪い伝統は次の代、また次の代へと受け継がれ、 私もその中の一人になってしまっていました。
一緒に頑張る雰囲気に安堵
高校では、コーラス部に入部しました。入部前は「中学校の頃と同じように先輩方と仲が悪くなってしまうのではないか」と緊張していたのですが、入部してみるとその心配は一切不要でした。
先輩方は練習中に難しいところがあっても「どうしてできないの?」と責めるのではなく、「一緒に頑張ろう!」という姿勢で接してくれたり、逆に私が得意な部分は、私の説明を最後まで聞いてくれたりしました。今では、部活以外のことでも気軽に話すことのできる大切な存在です。
相手を尊敬する気持ちを持って
私が経験してきた2つの部活動での先輩・後輩の関係は、正反対と言えるほどに異なっています。この違いは、「相手を尊敬する気持ちがあるかどうか」だと思います。
先輩という立場は、後輩に対して威張るためにあるわけではありません。私が高校で出会った先輩方のように、相手が年下であっても一人の部員として丁寧に接し、時には相手がもっている技術や考え方から学ぼうとする姿勢が大切だと思います。また、後輩は、自分よりも多くのことを経験している先輩という存在を大切にし、先輩の言葉やアドバイスにしっかりと耳を傾けることが大切だと思います。
私は今、これらを胸に刻み、新しく迎えた後輩と共に楽しく活動しています。もし皆さんが先輩や後輩との関係に悩んでいたら、よりよい関わり方を改めて考えてみてください。