せつなくて胸キュンが止まらないと人気沸騰中の冬ドラマ「silent」(フジテレビ系、木曜午後10時から放送)。川口春奈さん演じる主人公・紬と、目黒蓮さん演じる耳の聞こえない想のラブストーリーだ。中高生たちからも絶大の支持があるこのドラマの魅力について、高校生記者に語ってもらった。

脚本、ストーリーが秀逸

劇中では登場人物一人一人の心情や経緯が丁寧に描かれ、ストーリーに説得力を持たせている。「何となく見始めて、いつの間にか夢中になっていた」そんな声も多数上がった。

登場人物それぞれの描写が丁寧で引き込まれる(写真はイメージ)

丁寧な描写に引き込まれる

想、紬、二人の高校時代の同級生・湊斗の間で繰り広げられる、いさかいから歩み寄りまでの過程を丁寧に描写していて、毎週山場があります。最初は何となく見ているだけでも、いつの間にか感情移入してしまうスゴいドラマです。障がいにトコトン向き合っているので、福祉を学ぶ際にも役立つと思います。(茶豆=2年)

気づけば涙が…

毎週のように涙が流れ、余韻に浸りすぎて次の日は寝不足に。「作り手が込めた作品への愛が視聴者に伝わるかどうか」という点でこの作品の強さを感じます。作る人の愛情が込められた作品は、視聴者にも愛されるのではないでしょうか。(めておーら=3年)

「想派or湊斗派論争」勃発

主人公の紬に対する想のささいな気遣いや湊斗の優しさなど、こちらまでキュンとしてしまうポイントがたくさんあり、私はよく友達と想派か湊斗派かという議論をしています。(ぺんぎん=2年)

一番の魅力は脚本

生方美久さんによる脚本の、感動するストーリーだけでなく、細かい会話の言葉選びが視聴者を魅了する要因。生方さんが尊敬している坂元裕二作品の描写もたびたび登場するので探してみてほしいです!(日若飛鳥=3年)

演出が斬新・効果的

「silent」最大のテーマであり、特徴でもある「音」についてこだわり抜かれた表現は、視聴者に対し効果的に「ろう者」の状況や感情を伝える役割を担っている。

「音」の演出がドラマのメッセージ性を高めている

「音」の使い方が秀逸

「音が聞こえない世界」を強調するかのように、劇伴のない無音状態があるほか、主題歌にはイントロがありません。作詞作曲の藤原聡さん(Official髭男dism)は、別の曲を発表した際に「雰囲気を壊す可能性があるからドラマの主題歌だとイントロを入れる」とコメント。しかし、今回はイントロをカットして突発的に流れ始める構成と、「『凍りついた心には太陽を』そして『僕が君にとってそのポジションを』」という最初の歌詞も相まって、ドラマにさらなる彩りを加えています。(めておーら=3年)

ろう者の感覚を疑似体験できる

雑音で周りの音が聞こえなくなったり、人が話していても無音で、何を言っているのか分からない場面など、普段ろう者がどのような感覚や気持ちで生活しているのかに思いをはせ、ろう者への理解を深めるきっかけになると思います。(Aurora=1年)

役者の演技力に引き込まれる

思わず感情移入してしまうのは、やっぱり役者さんに力量があるから。セリフのない本作では特に、視線にまでこだわった演技がものを言っている。

登場人物の心情がダイレクトに伝わる演技力(写真はイメージ)

セリフがないのに伝わってくる 

内容ももちろん面白いのですが、目黒蓮さんの表情の演技にひきこまれます。セリフがないのに痛いほど気持ちが伝わってきて切なくなります。(rim=1年)

障がいを乗り越え通じ合う姿に感動 

出演者の演技が上手で、感情移入でき、1話から涙が止まりませんでした。耳が聞こえない状況の全てを理解はできませんが、手話を通して会話ができる素晴らしさに感動しました。人と人は、声で話せなくても、通じ合えるのだと、改めて感じました。(ラパン=2年)