私はまだ17年しか生きていませんが、今までに多くの失敗と挫折を味わってきました。とても苦労したことの一つが子役経験です。そこで味わった挫折をどう乗り越えたか書きたいと思います。(高校生記者・あや=2年)

児童劇団の舞台で心が震えて

幼稚園の年長の時、児童劇団に入団しました。その劇団の舞台を観劇し、心が震え大号泣し「お芝居をやってみたい」「その劇団に入ってこの公演に出たい」と思うようになったのです。

ミュージカルは歌、ダンス、演技の融合で、最初は覚えるのにひと苦労。脇役を務めながら徐々に慣れていき、小学2年のころ主役に大抜てきされました。セリフも一語たりとも忘れないように放課後に練習して、本番は堂々と演じ切れました。

初めて主役を演じたときの写真。当時小学2年生だった

脇役が続き悔しくて涙

大役を果たしホッとしていたのもつかの間、その後は脇役ばかり。「主役の後の脇役」はとても悔しくて納得がいきませんでした。自己肯定感も低くなり、劣等感も感じて他の人に見られないようひそかに悔し涙を流すことも。講師に注意されるばかりで落胆。大好きだったミュージカルがいつの間にか、私には見えないどこか遠くへ行ってしまったような気がしました。

他の人より何倍も努力しようと決意し、週1、2回は必ずバレエやダンス教室へ。夜遅く家に帰り、時々生活のリズムが崩れるほど多忙な日々でしたが、学校とミュージカルを何とか両立しました。

3年後、私はついにまた主役を勝ち取りました。どうしてもやりたかった役だったので、うれしくて心が躍りました。「私が挫折を乗り越えた瞬間」でした。

努力し続ける大切さ、学んだ

ミュージカルが私に教えてくれた「努力し続けること」。勉強でも部活動でも仕事でも、何においても大切なことです。学業が忙しくなり、中学生の時にミュージカルはやめましたが、身についた表現力を生かし、人前で堂々とプレゼンできるようになりました。

ミュージカルの台本

舞台に立つとまるで別人になったかのように生き生きとするとよく言われます。大学受験が終わったら、サークルなどでミュージカルを再びやろうと思っています。