第46回全国高校総合文化祭(とうきょう総文2022)の放送部門が8月3、4の両日、日本工学院専門学校(大田区)で開催された。ビデオメッセージ部門に参加した96校の中から長岡工業高校(新潟)放送局に話を聞いた。(椎木里咲)

初めての「オンライン始業式」裏方の苦労を表現

放送部門は「アナウンス部門」「朗読部門」「オーディオメッセージ部門」「ビデオメッセージ部門」の4部門で構成。ビデオメッセージ部門は、学校のある都道府県内の話題を高校生に伝える5分以内の作品を制作した。

長岡工業高校放送局の作品「MEDIKEN 技術屋魂」は、「オンライン始業式」をテーマにしたドキュメンタリー作品だ。昨年、コロナ禍で初めてオンライン始業式を実施するために放送局が裏方として奮闘。当日の様子を、局員が演じて「再現VTR」にしてまとめたものだ。

校長先生から依頼を受けた時の再現

各教室の接続、映像配信をタイムラグがでないようにするなど、初めての試みに局員たちは試行錯誤を重ねた。作品には、オンライン始業式の成功の裏にある、局員たちの努力が描かれている。

演技に苦労「多い時は20テイク」

オンライン始業式の運営を校長先生から放送局顧問に依頼される場面を再現するため局員が校長先生に扮するなど、高校生役以外も演じた。

再現VTRの撮影は大変だったようで、局長の金子耕成さん(3年)は「棒読み、演技下手だと先生からダメ出しを受けました。OKが出るまで20テイクほどかかったものもあります」と苦労した様子だ。

局長の金子さん  

演技も編集も撮影も全部やる

放送局の人数は18人。カメラや演者、編集といった役割は特に固定しておらず、手の空いている人がそのときにやれることをやるという。

放送局に必要な技術は高校で放送部に入ってから学ぶ部員が多く、初めに先輩から教えてもらったあとは「やりながら覚える」という。