日本史、世界史、どちらを選択しよう。そう迷う高校生もいるのでは。私の通っている学校では、2年生の間は世界史と日本史(いずれもB)を学習し、3年進級時に世界史と日本史のどちらかを選択します。今回、世界史の先生と日本史の先生に、選ぶ際に何に留意したら良いのか、インタビューしました。(高校生記者・ゆきんこ=3年)

世界史=「カタカナ多く覚えづらい」は誤解

大きな特徴は、世界史は「横」、日本史は「縦」の歴史だということ。たくさんの国や地域を同時に見ていく世界史に対して、日本史は同じ国の時代の移り変わりを見ていく教科です。

日本史の授業をまとめたノート

世界史の先生によると、「世界史はカタカナばかりで覚えにくいと思われがち。だがゲームに登場するキャラクターの名前などの由来がわかったり、趣味に連動したりすることもある」とのことです。

「カタカナが多い」のはデメリットかもしれません。ですが、中国史など東洋史も多いこと、そしてカタカナ用語も語呂合わせなど遊び感覚で覚えると、意外と簡単で楽しいとおっしゃっていました。

日本史は細かい知識も問われる

日本史の先生によると、「漢字の意味を読み取れるので覚えやすい、現代につながる部分もある。しかし、日本史は地域が限定されているので細かく覚える必要がある」というのが日本史の特徴だそうです。

普段使っているペンと暗記に欠かせない赤シート

世界史ほど多様な国と地域について流れをつかむ必要がなく、大まかな流れは中学までの授業で十分理解できています。しかし、一見楽に思える日本史は、思った以上に細かいです。でも、その分、日常生活の中で歴史を感じられることもあるかもしれません。

私は日本史を選択しました。理由は、カタカナが苦手で漢字を覚えるのが得意なこと、大河ドラマにハマっていて日本史により興味が湧いたことです。

どっちが自分向き?先生が語る推しポイント

■リアルな「世界」が面白く感じる世界史

それぞれの先生に選び方、その教科を学ぶメリットを参考までに聞いてみました。世界史の先生によると、「旅行に行ったときに、世界史を知っているのと知らないのとでは全く見え方が違う。すごく世界が面白い。また、倫理の教科の分野では、世界史と多くかぶる所があり、2つの教科を絡めて勉強できる」。このような理由で世界史を選択したとおっしゃっていました。

■様々な視点で物事を見つめられる日本史

日本史の先生は、「今自分たちが生きている日本国の歴史を知ることで、毎日変わった視点から物を見れるようになる。古典や現代社会にも通じる所があり、応用も十分可能。大河ドラマなど、僕も好んで見る。やはり日本史の方が、国ごとに時代がバラバラになったりはしないので簡単だと感じる」とおっしゃっていました。

今回私は、「友達と一緒にしたい!」「テストでいい点を取れる方にしたい!」など、いろいろな思いがあるとは思いますが、まずは「自分がより興味を持てる方」を基準に選ぶのがいいと思いました。「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、まずは自分の好みだと思える方の学習内容を見てから決めてみてはいかがでしょうか。