「多指症」をご存じですか? 本来5本であるはずの指が、それよりも多くなっている状態で、先天性のものです。手と足どちらにも生じる可能性があります。多指症をもって生まれた私が感じてきたこと、皆さんに知ってほしいことを伝えます。(高校生記者・あおず=2年)

左足の指6本で生まれて

私も多指症で、私の場合は左足の指が1本多く6本ありました。

左足と右足

見た目は指5本ですが、骨は6本あったため、小指がとても太かったそうです。多指症は心臓の合併症を伴ったり、歩行が困難だったりするケースがあります。私は幸いなことに、機能には影響がなく整容面の問題のみでした。

1歳の時に手術を行ったため、今の足の指の本数は5本です。しかし、指が6本ある代わりに、5本目である小指の関節が1つ足りておらず、赤ちゃんの時から小指が成長していません。他の指は問題なく成長しているので、小指との長さの違いが目立ちます。

短い小指が気になって…

日常生活を送る上では、靴か靴下を履いているため誰にも気づかれませんが、夏になるとはだしになる機会が増えます。サンダルを履く時もプールの授業の時も、誰も気にしていないであろう私の短い小指が気になって仕方ありません。

「自分でも気持ち悪いと思っているのに、人が見たらなんと思うのだろう」と不安で仕方ありません。いつも人に聞かれる前に予防線として、自分から小指の説明をしてしまいます。

私の短い小指

「個性だ」と胸を張れるようになりたい

小指のことを気にしてしまう自分が、嫌で嫌で仕方ありません。母親は私の小指が短いことを気にしており、「ごめんね」と言われたことがあります。親にそんなことを言わせてしまったのがものすごく悲しかったです。

だからこそ、親にもらった大切な体を私自身が「これは個性だ!」と胸を張れるようになりたいです。

今すぐに自信を持つことは不可能ですが、足の小指を気にする時間を減らしていきたいです。少しでも多くの人に多指症のことを知っていただけたら幸いです。