昨年8月、海外の同年代の生徒とオンラインで話し合いをし、プレゼンテーションを行うという学校のプログラムに参加しました。しかし、自分の思っていることを全く英語にできず、無力さを痛感した経験をお話しします。(高校生記者・もりよ=2年)

意見求められても沈黙、自分に怒り

プログラムではグループに分かれて活動し、私のグループは日本の生徒3人、韓国の生徒1人という構成。それぞれの国が持つ社会的な問題を紹介し、それを踏まえた上で「寛容性のある社会にするにはどうすればいいのか」というテーマで、1週間・合計6時間程度話し合いました。

話し合い中の私

私を含む日本人の生徒は英語をあまりしゃべれず、英語が流ちょうな韓国の生徒が中心となり話し合いを進めました。

初日は自分の言いたいことを英語にできず、意見を求められても沈黙……。自分の言いたいことを言えないもどかしさと、沈黙してしまう自分に怒りを覚えました。

次の日からは「相手の発言をよく聞き、文法を気にせずとにかく単語を並べよう」と決めて実践。少し会話を進められました。

発表内容も分からず「質問は?」にパニック

最終日は、話し合いの内容を他のグループに発表。もちろん、他のグループの発表も聞くのですが、全く聞き取れずほとんど内容が理解できませんでした。

司会の方から「今の発表に何か質問ない?」と名指しで聞かれましたが、発表内容を理解できていないし、英語も全然話せないし、パニックに。なんとか絞り出して質問したのですが、相手には全く伝わらず、微妙な空気に……。

プレゼン原稿

自分のグループの発表では、「理系の女子学生が少ない」という話題に対し、他国の学生から「日本ではフェミニストデモはあるの?」と聞かれました。

今思うとフェミニスト「活動」はあるのかという質問でしたが、街中で「デモ」を見たことがなく「ない」と答えてしまいました。質問主が自国のフェミニスト活動を教えてくれましたが、私は日本のフェミニスト活動を全く知らず、考えたこともないと気付きました。

海外生徒の意識の高さ、自分の知識不足を痛感

海外の生徒の意識の高さと、自分の英語力の低さや社会そして日本についての知識不足を痛感しました。

プログラム終了後、毎日昼休みに外国人の先生の元へ行き会話し、英語のラジオや曲を聴くようにして、英語に触れる機会を多く作っています。まだ、自分の思うことを話せるようにはなっていませんが、相手が言っていることをなんとなく聞き取れるようになりました。