「男性らしく女性らしく」という考えを嫌う読者の高校1年・北条さんは、制服をスカート、スラックス両方持っています。「制服を気持ちや体調で選べる社会になってほしい」という思いを語ってもらいました。

「性別」というものに疑問を持ち始めて…

私は「男性らしく」「女性らしく」という言葉がとても嫌いです。中学生の頃から性別という概念に疑問を持ち始めました。そう思った時から日常のささいな言葉づかいやしぐさ全てに「性別」(男っぽい、女っぽい)がまとわりついてくるように感じ、そこからLGBT+やSOGI(すべての人が持つ性的指向・性自認)について調べるようになりました。

そうするうち、中3のときに、もしかしたら自分は X ジェンダー(性自認が男性にも女性にも当てはまらない)ではないかと思い始めました。

高校ではスラックスもはこうと決意

そこで高校に入学するとき、「スカートとスラックス両方を履きたい」と決意しました。私は性自認がおそらく無性で、スカートを履くことが嫌なわけではありませんでしたが、スラックスも履きたいと思っていたからです。夏はいいけれど、寒い冬なんかにとてもスカートなんて履いていられないという思いもありました(笑)

入学当初は、スラックスをはいていることで何か言われたりするのではないかと不安でした。ですが、同じくスラックスを履いている子が数人いたのもあってか、何事もなく充実した高校生活を送ることができています。

私が驚いたのは、みんな本当にいろんな理由でスラックスをはいているということです。スカートを履くのが嫌だからという子もいれば、日焼けをしたくないという子もいます。

実際に着用しているスラックス

制服には多くの選択肢があった方がいい

制服は3年間ずっと着続けるものなので、自分の体調や気持ちに合ったものを選べるようにすべきではないかと思いました。 日本でも、多くの学校がそうなることを期待しています。

最後に、Xジェンダーもさまざまですが、私のように男女どちらにもとらわれたくないという人もいるということを、心の片隅に置いていただけるとうれしいです。(北条・1年)

編集部にあなたの声を聞かせてください

この記事は編集部に届いた読者の声をもとにしてつくりました。

あなたが学校生活を送る中で困っていることや疑問に感じていること、同世代の他の人たちに伝えたいこともぜひLINEアカウント「高校生新聞編集部」に送ってください。

メッセージの最初に原稿のテーマ、学年・性別(さしつかえなければ)・ペンネーム(アカウント名は掲載しません)を明記してください。記事で紹介させていただく場合は編集部から連絡します。