名前を呼ぶとき、「ちゃん」や「くん」を付けたり、あだ名で呼んだりしていると思います。しかし、名前の呼び方によって、相手を不快にさせているかもしれません。(高校生記者・のすこす=1年)
「さん」付けに統一すべき?
ある日、友達から「名前の呼び方を『さん』付けに統一したほうがいいかな?」と聞かれました。理由を聞くと「LGBTについて知って、男女の区別をなくしたほうがいいかなと思ったから」とのことでした。
その友達は本でLGBTについて学び、「アライ」を目指しています。アライとは、「味方」を意味する「ally」を語源とする言葉で、LGBTの人たちを支援する人たちのことです。友達はアライになるための一歩として、名前を「さん」付けに統一することを考えたそうです。
距離があるように感じる
距離を置いているように感じられて、私は「さん」を付けていません。私は呼び捨てや「ちゃん」付けで呼ばれたいし、友人にも「『さん』付けで呼ばれたい人は『さん』付けで呼ぶのがいいと思うけれど、私は呼び捨てや『ちゃん』付けがいい」と伝えました。クラスメートの男子生徒も「『さん』付けは教師から呼ばれているようだ」と話していました。
学校では「ちゃん」「くん」付けをしたり、あだ名で呼んだりする人が大半。みんなと違う呼び方をしようとは思いませんでした。
相手がどう呼ばれたいか意識しよう
しかし、友人の話を聞いて、「本当は名前を『さん』付けで呼んでほしい人がいるかもしれない」と考えるようになりました。
私は左利き。自動改札を通りづらい、はさみを使いづらいなど、右利きの人にはわからない小さな生きづらさがあります。体が男性で心が女性である人を「くん」、体が女性で心が男性である人を「ちゃん」で呼ぶと、大きな生きづらさを感じさせる場合があるのではないかと思います。「さん」で呼べば、生きづらさがなくなるかもしれません。
友人の話を聞いてから、同級生に「呼ばれたい名前」を確認したところ、「なんでもいい」と答えた人が多かったです。呼ばれたい名前がある人にはその名前で呼び、わからない場合は「さん」付けすることで不快な思いをする人が少なくなると考えます。気に入っている呼び方で呼んでもらえたほうが、うれしいと思います。
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