皆さん、書道部にどんなイメージを持っていますか? 強豪として知られる、旭川西高校(北海道)書道部の皆さんに、書道部に入ると身につく力や魅力を教えてもらいました。

1、礼儀が身につく

私たちは部室に来たときや帰るとき、廊下で部員とすれ違ったときなどにしっかりあいさつをするようにしています。書道部に関わってくださる全ての人に、普段から感謝の気持ちを忘れず過ごすようにしています。

パフォーマンスの始めには全員で挨拶

2、努力家になる

書道で成長していくためには、とにかく枚数を書くことが大事です。成長が感じられるようになるまでには時間がかかります。ですが、諦めずに書き続けることで、書道に限らずどんなことでも最後まで継続する力がつくと思います。

普段は自分の好きなものを書いている

3、文字を書くことを身近に感じられる

スマホやパソコンが普及し文字を書く機会が減ってきています。そんな中、漢字や日本ならではの「かな文字」を見つめ直すことで、文字を書くことを身近に感じ、文字の魅力を再認識することにもつながります。

書いた作品を並べて選ぶ様子。日々文字と触れ合うことができる

4、教える力が身につく

書道部では、先輩が後輩に古典の特徴や書き方などを教えることがあります。その際に、自分の書に対する理解を深めることができるのはもちろん、わかりやすく人に教える力も身につき、さまざまなところで役立っています。

先輩が後輩の作品にアドバイス。教えることで自分の理解も深まる

5、行動力がつく

書道室に落ちているごみを拾ったり床が汚れていたら拭いたりしています。そんな些細なことでも「みんなが毎日気持ち良く部活をするためにできることはないか?」と考え、周りを見て行動する力をつけることができます。

書道室の掃除は毎日する。みんなが気持ちよく部活をするために行動する

6、初心者にも可能性がある

高校から運動部に初心者で入るのはなかなか難しいことです。しかし、書道はどんな年齢の人でも、いつでも始めることができます。経験者も初心者も、書き続ければ賞に入る可能性があります。初心者でも楽しめる部活です。

今の3年生が1年生の初期に書いた作品。書き続けて上達する

7、集中力が高まる

長時間書き続けるには集中力が必要です。試行錯誤しながらたくさん書いたり、先生や先輩の話を聞いたりすることで集中力がつきます。書道だけでなく、勉強などいろいろなことにも集中できるようになります。

とにかく集中して何枚も書く!

8、他校との交流がある

書道は基本、個人でやるものなので、他校との交流があるとは考えづらいと思います。しかし、合宿や高文連の地区大会などでは、他校の人と作品を見合って批評したりすることがあります。ライバルではありますが、他校の人とも仲良くなることができます。

他校と行う合宿の様子。友情が芽生えることも

9、お互いを高め合える

ただただ書道をするだけでなく、ほかの人の作品を批評する「批評会」を開くことがあります。いろんな人の意見をたくさん聞けたり、ほかの人の作品にアドバイスしたりすることで、お互いを高め合うことができます。先輩方にもアドバイスをもらったり、お手本を書いてもらったりして、勉強になります。

みんなでパフォーマンスについて話し合う

10、友情が深まる

書道部では3年生の引退が秋で、ほかの部活より長い期間活動することになります。そんな長期間を毎日仲間と書いて、アドバイスをし合って活動するので、友達との仲が深まります。先輩後輩の壁もなく、仲の良い部活動です。

全員で円陣を組んで、パフォーマンスの気合い入れ。先輩後輩の壁はない

部活データ

部員36人(2021年度。1年生8人、2年生18人、3年生10人)。週6日16時~19時活動。部活動の受賞歴…「国際高校生選抜書展」第24回全国優勝、第25回北海道地区準優勝、第29回 北海道地区優勝。