先生の「手段と目的を間違えてはいけない」という言葉が、私の受験、さらには人生への考え方を変えるとても大切で印象深い言葉となりました。先生がしてくれたお話を紹介します。(高校生記者・ちゃちゃ=3年)

手段と目的を間違えると…

「手段と目的を間違えてはいけません」

ある日の現代文の時間での先生の言葉です。初めは「どういうことだろう?」と疑問に思いながら聞いていました。すると先生はより詳しく話してくれました。

現代文で使用しているノートとペン

「例えば、お金。お金を目的として仕事をしていると、仕事が苦しくなってしまうかもしれない。また、お金を目的として生きていると、時には詐欺や人殺しなどしてしまうかもしれない」

「お金はあくまで暮らしていくため、幸せになるための手段だと理解していなければならない。もしかしたら、人生は手段と目的を勘違いしていると大変なことになってしまうのかもしれませんね」

受験は目的ではない

そして、さらに私たち受験生にとって大切なことを話してくれました。

「受験も同じです。受験合格を目的だと勘違いしていると、受験勉強が苦しくなってしまうかもしれない。受験は皆さんの将来の夢や生活のための一つの手段なんです。受験勉強をしていると、周りを見て焦ってしまうかもしれない。けれど、そんな必要は実はないんです。だって、みんな違う将来、目的があるから」

私はそのとき、自分が「受験を目的としてしまっている」ことに気づきました。

勉強に真剣に向き合えた

先生の話を聞く前は、合格だけが頭にあり、周りを見て焦りすぎていた部分があったと思います。将来のために頑張ろうと思っていたはずが、いつの間にか「周りに追いつかなくては」とか「受験合格しなければ」などの考えになってしまっていたんです。

焦りばかりがあり、やる気はあまり出ませんでした。自分のためという感覚があまりなかったからだと思います。

勉強に使っている文具。勉強に真剣に向き合うようになった

先生の話が自分の将来を考えるきっかけとなり、将来どうしたいのか以前よりはっきりさせることができました。そのため、勉強に対しても真剣に向き合うことができるようになりました。

私は今、「将来は資格を取って人の役に立ちたい」という目的を持ち、受験勉強を頑張っています!

もしかしたら今、皆さんの中に私と同じように合格を目的とはき違えてしまい、苦しくなったり焦ったりしている人がいるかもしれません。そんな時は、自分が今なぜ合格を目指しているのか、目的を考えてみてください。何のために勉強をしているのか、何のために受験をするのか。そうすれば、少し前向きな気持ちになれるかもしれません。