高校生世代にとって進路選択は将来を左右する大事な決断です。先生からの進路指導はとても重要。的確なアドバイスをもらうことも多い一方で、「なんか物足りない」「本当に私のため?」などモヤモヤしてしまった人もいるようです。進路指導でもやっとした体験を、高校生記者たちに聞いてみました。

文理選択で迷っていたのに……

私の学校では、高校1年生の夏に2年生のクラス編成のため、文系か理系かを決めなければなりません。私は当時かなり悩みました。理系の仕事にも文系の仕事にも興味があったからです。

しかし、先生に相談に行ってもあまり良い回答を得ることはできませんでした。結局私は文系に決めましたが、もう少しアドバイスが欲しかったなと思ってしまいます。(ながたにえん。=2年)

力になってくれることを期待していたのに……

自分の方が情報を持っていた

担任の先生と相談したときに、担任が自分よりも受験に関する情報を持っていなかったことです。今思えば、ピンポイントにその学校についての情報を持っているとは限らないのですが、それでもかなりもやっとしました。(百瀬=2年)

私立大志望=逃げのように言われた

私の通う高校は国公立大学に進む生徒が多いため、進路指導では国公立大学を強く勧められます。そんなとき、先生から言われた「最初から私立大学を目指すなんて消極的なことはせず、国公立大学を目指したら?」という言葉にもやっとしました。

行きたいと思った学校が私立大学だっただけで、まるで私立大学進学が逃げかのような捉え方をされて残念でした。卒業後の進路は人それぞれだと思いますが、自分の行きたい道に進むべきだと思います!(蒼=3年)

プライバシーへの配慮がない

進路指導の授業で自分の行きたい大学を調べてまとめる時間があったのですが、最後に、まとめたものを全体で共有するというシステムがありました。クラス全体に共有されるので、周りに志望校を知られたくなかった私は、全く興味のない大学を調べることになってしまいました。大学調べ自体はいいと思いますが、もう少しプライバシー面に配慮をしてほしかったです。(とまとおさかな=2年)

進路選択はプライベートなことなのに……

受験以外の活動をやめるよう言われた

部活や生徒会活動など自分が熱心に取り組んでいることに対して、担任に、受験なんだから早く辞めてしまいなさいと言われたことです。

確かに熱中しすぎて精神的に疲れてしまった自分もいましたが、一生懸命頑張っていることに対して、受験だからやめてしまえというのは、受験生の担任以前に教師としてどうなのかなと思いました。(まじめがね。=3年)

志望先で差別されている気分に

国公立・難関私立と中堅私立で進路指導が分けられていることがどうも腑に落ちません。どうして分ける必要があるのでしょうか。国公立を目指しているから賢い、中堅私立を目指しているからばかだ、というような学力による差別を生んでしまうと思います。

第一志望校合格という同じ目標を持っているのに、志望校のレベルのせいで学力を決めつけられ、仲間から外されてしまうような気がします。学校の実績ばかりを気にするのではなく、生徒の気持ちに配慮して進路指導をしてほしいです。(JURI=3年)