新しい学年になって、教科担当の先生の授業にも慣れてくると、自然と「人気の先生」「人気のない先生」が生徒たちの間で決まってきますよね。でもそれって何が原因? 高校生記者たちに好かれる先生と嫌われる先生のポイントを聞いてみました。

授業が面白い、勉強のフォローが良い先生

先生といえば、やっぱり授業がポイント。「分かりやすい」「面白い」「質問にきちんと答えてくれる」など、生徒にとっていい授業を行ってくれる先生はやはり人気のようです。

 

〇生徒を気遣ってくれる ×授業が一方的

好かれる先生は、生徒の目線に近い先生。「ここ分かりづらいよね」など、生徒のことを気遣いながら授業を進めてくれる先生は本当に分かりやすいし、好かれていると思います。

嫌われる先生は、一方的に授業を進めたり小話が多かったり先生です。そのような先生の授業は長く、退屈に思う人が多いようです。(Matsuri=2年)

〇明るくて優しい ×授業が遅すぎ

好かれる先生は、明るくて優しい先生です。女子・男子関係なくフレンドリーな先生や、授業の教え方がていねいな先生も生徒から人気が高いです。

逆に嫌われている先生は、授業の進度が圧倒的に遅かったり、教え方が下手だったりする先生です。厳しくて、よく怒る先生も嫌われています。(Rinka=2年)

〇答案に必ず一言 ×ずれたアドバイス

私の学年で一番好かれている英語の先生は、私たちの話をちゃんと聞いてくれると思います。成績が落ちたときの成績表返却で「何がよくなかったか一緒に考えよう」と言ってくれたり、どんなテストでも必ず答案用紙に一言書いて返却してくれたりします!

嫌われている数学の先生は、とにかく話を聞いてくれません。質問をしに行って「ここがこのようにわからない」と言っても、遮って少しずれたアドバイスをくれます。こういうときは諦めて自分で解決するか、ほかの先生に無理やり質問するようにしています(笑)。(あかり=1年)

壁がなく、ほどよい距離感の先生

学校ではいつも顔を合わせるけど、友達とはもちろん違うし、親とも違う。そんな先生と生徒の関係に「ちょうどいい」距離感で接してくれる先生は、生徒にとって居心地が良く、好かれやすい傾向にあるようです。

自分たちを認めてくれる先生は親しみやすい

〇優しい ×ルールに厳しい

必ずしも厳しい先生が嫌われ、優しい先生が好かれるということはないと思いますが、おおかた「好かれる先生は優しく、嫌われる先生は厳しい」という認識でいいと思います。

特に校則などルールに厳しい先生は嫌われることが多いと感じます。でも卒業するころには、みんな印象に残る先生だなと思えるようになりますよ。(セイスモサウルス=3年)

〇ほめ上手 ×無愛想

私の学校では、生徒をほめてくれる先生が慕われています。クラス全員が学校に登校したというだけでも、朝早く起きて偉いねと言ってくださいます。められると気分が良くなるので、気付いたら皆その先生のことが好きになっています。

逆に、無愛想な先生が嫌われる傾向にあります。放課後に質問をしに行っても軽くあしらわれたり、あいさつをしても無視されたり……。やはり優しく生徒に寄り添ってくれる先生が生徒に好かれると感じています。(まーりん=3年)

〇いつも笑顔 ×元気がない

好かれる先生は前向きな言葉をかけてくれます。悩んでいるときは、解決策を求めているわけではなく、ただ単に話を聞いてほしいことの方が多いので、話を聞き、プラス10くらいの明るさで接してほしいです。

嫌われる先生は、いつも元気がなく、話しかけても忙しそうに見えます。また必要以上に生徒に干渉する先生も苦手です。笑顔の先生には必然的に生徒が集まっていると思います。(ゆずぽん=3年)

〇生徒に話しかける ×自己中

好かれる先生と嫌われる先生の違いは「生徒のことを考えているか、いないか」の違いだと思います。

私の学校で好かれている先生は、生徒の意見をよく取り入れている印象があります。また、よく生徒に自分から話しかけています。例えば、休み時間に1人でいる生徒に話しかけてみたり、グループでつるんでいる生徒たちに話しかけたりと、仲良くなろうという気持ちが行動に出ています。

逆に嫌われている先生は自分主義! いわゆる自己中心的で自分の意見が絶対という感じが見受けられる気がします。また、普段あまり生徒と話すことがありません。生徒と距離が近い先生の方が好かれています。(なぁちゃん=3年)

〇人間味がある ×機械的

好かれる先生は、人間味がある面と機械的な面のバランスがいい先生だと思います。機械的な面と言うと印象が悪い気がしますが、要するにアメとムチのバランスがいいといえばわかりやすいでしょうか。

先生は生徒に教える立場上、常に正しい行動を求められます。しかし常に完璧を理想とすると果たして生徒に好かれるでしょうか。

人間らしさも出ていると生徒たちも親近感がわき、好意を持ちやすいと思います。もちろんドジ過ぎてもいけません。完璧だけどどこかツッコミどころもある先生、そういう人こそ好かれる先生ではないでしょうか。(めておーら=2年)

経験や知識が豊富な先生は尊敬

やっぱり生徒にとって先生は「いろんなことを教えてくれる」存在。自分たちにはない知識や経験を共有してくれ、興味をかき立ててくれる先生は素直に尊敬できるし、慕われるようです。

経験豊富な先生の話は聞いていて面白い

〇経験豊富 ×時間を守らない

生徒から好かれる先生は、いろいろな経験をされていて話題が豊富な先生です。

1年のときの生物の先生は大学を卒業して教員になったあと、37歳で大学院に入学し、博士号を取得されていました。そのおかげか、授業ではいつも生徒の興味をひくような面白い生物の話をされて、多くの生徒に好かれていました。

嫌われる先生は、時間を守らない先生です。そういう先生にかぎって生徒には時間を守れとうるさく言うので、余計に生徒の反感を買っています。(ソワレ=3年)

〇勉強以外もアドバイス ×生徒の話を聞かず

私の学校で好かれている先生は、知識をたくさん持っています。そして、それを生徒と共有してくれます。

例えば「どうすれば勉強がはかどるか・暗記がうまくいくか」などのほかにも、「どうしたら絵がうまくなるか」などの勉強に関係ない知識も教えてもらえます。さらに、時にはアイスなどをくれたりもします。

嫌われる先生は、あまり生徒の声に耳を傾けず自分の意見を貫き、時にはそれで怒ったりもします。(ちゃちゃ=3年)