明成体操部

2006 年に創部1年目でインターハイ初出場を果たしてから10 年連続の出場となる明成(宮城)体操部。日頃から同じ学校法人である仙台大学の体育館で、レベルの高い大学生と練習を共にする。今年は部員が7人と少ないが、インターハイでは個人、団体の両方で上位を目指す。(文・写真 小野哲史)

5月の宮城県予選は、団体で優勝し、個人でも釋迦郡(しゃかごおり)史弥(2年)らが上位3位を独占したが、部員たちは満足していない。個人戦2位でフィニッシュした高島康平(3年)は「プレッシャーを感じてしまい、失敗が多かった」と話し、三好潤一監督は「団体では1人がミスをすると連鎖してしまう課題が出ました」と振り返る。ただ、修正点が明らかになったことでインターハイに向けてチームの雰囲気が引き締まった。

■恵まれた練習環境

部員にとって、大学生と一緒に練習をできるメリットは多い。主将の桑原空(3年)は「大学生の良い演技を間近で見て、技を参考にできる」と語る。取材の日も、つり輪や平行棒で一緒に練習していた大学生からアドバイスを受けていた。

部員7人全員が県外出身。寮での共同生活を通してチームワークを磨き、互いが刺激し合える関係にある。団体メンバーは4人だが、「練習でも試合でも声を掛け合い、みんなが一つになって取り組んでいます」と桑原は胸を張る。

■結果出してこそ

三好監督が指導にあたって大切にしているのは「結果」だ。「どんなに練習しても試合で失敗したら、それまでの努力は意味がない。練習でやり残したことがあるから失敗してしまう」。結果を出すまでの道筋は、基本的に選手たち自身が見つけていかなければならない。エース格の高島は「難易度よりも丁寧で奇麗な演技を意識する」ことで理想の体操に近づこうとしている。

過去のインターハイの団体では6位が最高。桑原は「まずは団体と個人で確実に予選を突破すること」を第一目標に掲げる。選手たちは、とにかく持てる力を全て出し切ることしか考えていない。

(チームデータ)
 2006 年創部。部員7人(3年生4人、2年生2人、1年生1人)。14 年インターハイ団体7位。