外国人が地図を片手に道に迷っている様子。どうしよう、「英語をうまく話せるか」「でも困っている人を放置するのは…」いろんな思いが胸を駆け巡りますよね。今回は勇気を出して声を掛けてみた高校生の体験談を紹介します。

外国人が困っているみたい…どうする?

自宅の最寄り駅に降りたとき、外国人の2人連れが路線図を見上げて困った顔をしていました。1人の男性が何か教えているようでしたが、上手く伝わっていない様子です。

外国人の2人連れが、路線がわからず困っていた

このとき、京都に修学旅行に行ったときの思い出がよみがえりました。班行動の順序を変更したり寄り道をしたりしていたら、バスの系統が分からなくなってしまいました。バス停で案内を見ても分からず困っているのを見かねて、近くにいた地元の方が親切に教えてくれました。

私たちはお礼を伝えてバスに乗ったのですが、教えられたバスが間違っていたらしく、結局大幅に時間をロスし、計画通りに見学をすることができませんでした。結果だけ見れば損でしたが、教えてくれた方に悪気はなかったと思いますし、優しく話しかけていただいたことで私たちが安心できたのも確かです。

拙い英語だったけれど…感謝された

逡巡したものの、私は3人のところへ向かいました。思った通り、教えていた男性も不案内で困っていたそうです。2人連れは、本当なら手前の駅で別の路線に乗り換えるはずだったものの、乗り過ごしてしまったとのことでした。

目的地にはこの駅から出ている電車でも向かうことができるので、私は拙い英語で説明し、連れ立って乗り換え先の改札に向かい、メモを使ったり路線図を指し示したりして、なんとか案内することができました。男性も2人連れも私にとても感謝してくれました。

ほとんどの人が素通りだった

この出来事についてはいろいろ思うことがあります。

まず、私以外の人がほとんど気にもせずに、困っている人の傍を素通りしていたことです。もし自分が見知らぬ土地でなにか困った状況に陥ったとき、誰かに声をかけてもらうだけで安心できるのではないでしょうか。

私も話しかけるまでに少し躊躇しましたが、やってみればどうにかなるものです。「情けは人の為ならず」との諺もありますしね。

また、自分の英語の能力が想像以上に低いことも実感しました。

改めて英語の能力を鍛えようと思った

TOEICスコアは同世代の平均よりも高かったのですが、より一層鍛錬が必要なことを身をもって知りました。(高校生記者・まぐかっぷ=3年)