あなたは運動が得意ですか? それとも…? 高校生記者のかんちゃんは、運動が苦手。体がついていかず、体育の授業が苦痛だったと言います。チームの足を引っ張っていると感じていたそうです。運動が得意な人、体育の先生に知ってほしい「運動が苦手な人」の思いを打ち明けてくれました。
「やる気ないなら休んでて」
私は、体育の授業を受けるのが苦痛でした。
同級生が、運動ができない私に「やる気がないなら休んでて」と言ったことが原因です。軽い冗談のつもりだったのかもしれません。ですが、集団から疎外され、とてもショックでした。それ以降も同様のことが何度かあり、自分で「体育の授業では目立ってはいけない」という暗黙のルールを作り出すまでになりました。
体がついていかない……
この経験から、伝えたいことがあります。それは「運動が苦手な人は、進んで運動オンチになろうとはしていない」ということです。
私は昔から運動が苦手だという自覚があります。授業ではそれを解消しようと積極的に体を動かしていますが、体がついていきません。
例えば、先生がバレーボールのサーブの仕方を説明したとしましょう。説明を聞いた私は、サーブの仕方を理解することはできました。しかし実際にやってみると、思うようにボールが打てなかったという具合です。試合では案の定、チームの足を引っ張ってしまいました。
失敗しても責めないでほしい
運動が得意な人にお願いしたいことがあります。
もし私のような人がいたら、失敗しても責めないでほしいです。同じ失敗をしないように運動のコツを丁寧に説明してもらえるとうれしいです。そして、失敗をしても、笑顔で「ドンマイ!」と声をかけてもらえるだけで、本当に心が軽くなります。
運動が苦手な人でも輝ける体育の授業を
体育の先生にお願いしたいことがあります。
生徒の運動への思いはさまざまです。私は、運動が苦手なことは一つの個性であると考えています。世の中にはさまざまな人がいます。今は多様な個性を認め、尊重する時代です。
運動能力だけで生徒を評価せず、運動が苦手な人でも輝ける授業を創ってほしい。例えば、レポートを書くときには文章力がある人が、作戦を考えるときには物事を深く考えられる人が活躍できるでしょう。
授業の中でさまざまな力を持った生徒たちが平等に活躍できる場を設定してほしいです。
自分を嫌いにならないで
最後に、私と同じ境遇の人へ伝えたいことがあります。
運動が苦手なのは悪いことではありません。責められたから、ばかにされたからといって、自分を嫌いにならないでください。それらは相手の気持ちを考えない失礼な行為です。
もしそんな目にあったら「運動以外で自分が輝けることは何かな」と考えてみてください。人は自分らしく生きる権利を持っています。自分の欠点を意識してばかりで得意なことに目を向けないでいては、豊かな生活は送れません。
まずは得意なことを見つけて、自己肯定感を持ちましょう。私の記事がみなさんの心に届けばうれしいです。(高校生記者・かんちゃん=3年)