「うまいもん甲子園」で優勝した神島高校

高校生が地元の食材を生かしたオリジナルメニューで競う料理コンテスト「第5回ご当地!絶品うまいもん甲子園」(農林水産省、全国食の甲子園協会主催)決勝大会が11月4日に東京都内で開かれ、地区大会を勝ち抜いた9チームが出場。3度目の決勝進出となり、紀州うめどりを使ったハンバーガーを披露した和歌山県立神島(かしま)高校が優勝した。

大会には全国125校の390チーム(1チームは3人1組)が参加。決勝には地区予選を勝ち抜いた9チームが出場し、開発したメニューを自ら調理し、魅力を伝えるプレゼンテーションも行い、審査を受けた。

「うめどり」「うめたまご」「カリカリ梅」を使用

優勝し、農林水産大臣賞に輝いたのは神島高校経営科学科3年生3人の「紀州うめどりの親子バーガー~カリカリ梅のタルタルソースを添えて~」。和歌山の特産である梅をアピールしようと、梅酢を混ぜた飼料で育てた「紀州うめどり」と、うめどりが産んだ「うめたまご」を使ったタルタルソース、カリカリ梅、米粉のパンなどを素材にしたハンバーガーだ。

神島高校の生徒が開発した「紀州うめどりの親子バーガー」

3人は学校の「商品開発」の授業で、オリジナルレシピづくりに取り組んだ。経営科学科では梅の魅力を伝える学習に力を入れており、生徒たちは「梅やきとり」などの販売実習を年間数十回こなす。ただ、商業系の学科のため、普段は調理をすることはない。3人は「甲子園」に向けてゼロからアイデアを出し、放課後などを使って調理を繰り返し、半年がかりで完成させた。

「梅嫌いの若い人に食べてほしい」

チームの松下彩夏さんは「梅干しは和歌山の『超ブランド』。若い人にもっと食べてもらいたいと思い、この料理をつくりました。梅干しは嫌いという同年代も多くいるので、そういう人にも食べてもらえたらいいなと思います」と話した。

決勝に進出した9校などの商品は、11月5、6日に東京・丸の内で開かれるイベント「ジャパンハーヴェスト2016」の中で高校生自ら販売する。優勝した神島高校のレシピを基にした商品をファミリーマートが全店舗で販売することも決まった。