早いもので今年もあと残りわずか。新型コロナウイルスの影響で、生活にさまざまな変化が起きた一年でした。高校生に2020年を振り返ってもらい、「一番感動したこと」を教えてもらいました。

これぞ青春! 記念日サプライズで感動

バレンタイン、誕生日……記念日にサプライズで友達やクラスメートからお祝いされたのが一番うれしかったという声があがりました。友達との温かい時間、これぞ青春という3つのエピソードを紹介します。

思いがけない喜びに感動した(写真はイメージ)

バレンタインにチョコをもらえた

今年一番感動したことは、バレンタインデーにチョコをたくさんもらえたことです。

私は去年の秋、部活での居場所を失ってから、「この学校で努力をしても認めてくれる人はいない」と感じていました。授業では積極的に発言をしていましたが、本当に自分がこのクラスにいて良いのか悩んでいました。

そんな時期にクラスの女子から「何事にも真剣に取り組んでいてすごいと思ってるよ」という言葉と共にチョコをもらいました。努力を続ければ必ず誰かが見てくれているということを知り、とても感動しました。(かんちゃん=3年)

コロナで会えない…友達がバースデー動画

私が一番感動したことは、誕生日に友達が動画を作って送ってくれたことです。

私の誕生日は5月なので、stay home真っ最中でした。本来ならば学校で祝ってもらえるのに、コロナで家で誰にも会えない寂しい誕生日を迎えることになったのですが、仲の良いグループの子が4分ほどある動画を作ってくれました。

自粛で寂しい中、思い出がよみがえり、会えないけれど友達の温かさを感じてとても感動しました。(あかいあめり=2年)

クラスのみんなで誕生日祝い

私の18歳の誕生日に、クラスのみんなが集まってくれて、サプライズでお祝いをしてもらったことです。

男女関係なく朝早くから来てくれて、ホールのケーキを用意してくれて、本当に感動しました!この様なご時世なので、感染対策の準備など大変だったはずなのに、全く私にバレずに準備をしてくれて、本当にうれしかったです。

最後の高校生活で行事が全くない中で楽しいひとときでした!(しょうべり=3年)

演劇でリアルな演技に思わず感動

実際に目の前で演者が演技する演劇を観て、思わず感動したという声もあがりました。

イラスト=高校生記者・ひなたさん

友達の熱演に涙

一番感動したことは、友達の演劇を見たことです。

今までは忙しくて文化祭で友達の演劇を見ることができなかったのですが、今年は映像なので見ることができました。友達の演技は圧巻で、彼女をそのように演技している友達としてとても誇りに思いました。 

劇中では泣かなかったのですが、劇が終わってその友達を見た途端に涙がでてしまいました。(はる=2年)

劇団四季を見て感動

私が今年一番感動したのは、劇団四季による「オペラ座の怪人」を観たことです。 

新型コロナウイルス感染拡大の影響で一度は公演延期になってしまったものの、役者たちが舞台を「完成」させていて魂が震えました。この激情は共鳴し、カーテンコールではスタンディングオベーションが起こりました。 

演劇は、観客を含め劇場にいる全ての人々で構成されるものです。無観客では味わえないこの感動を再び体感でき、心から嬉しかったです。(Haly=2年)

休校で気づいた学校で過ごす日々のありがたさ

新型コロナウイルスの影響で休校になりました。初めはうれしいと感じたけれど、徐々に退屈になり……。学校で過ごす日々が大事なことに気づき、感動したという声を紹介します。

休校で学校生活の大切さに気付いた(写真はイメージ)

休校期間、幸せだと思っていたけれど

学校がゴールデンウィーク明けまで休校だという知らせを受けた3月末。

私は喜びのダンスをベッドの上で踊ってから、すぐにYouTubeを見始めました。これから1カ月も自由な時間ができたのかと思うと胸が躍りました。しかし、幸せな時間はいつのまにか退屈な時間へと変わりました。

何時間寝ても、起きたらそれは昨日と同じことの繰り返し。家から一歩も出ずに、家族と一言二言を交わしてから、オンライン授業を視聴。6時間の授業分、いすに座って、腰が痛くなった頃にはもう夜。これらのリピート。ゴールデンウィーク前に、休校がさらに5月末まで続くと聞くと、もううんざりでした。

6月に学校へ久しぶりに行くと、去年までは当たり前だと思っていたことすべてが、本当は自分にとっては大切な1日1日の思い出であることに気付き、感動しました。

正直、休校期間の2カ月を返してもらいたい。けれど、学校のありがたさ、楽しさを気づかせてくれたことには感謝しています。残りの日々を大切にすごしたいと思います。(Summer=3年)